敗者復活

pressココロ上




30才になるアマチュア将棋士にプロ編入試験が実施されることになりました。私のコラムをずっと 読み続けていらっしゃる方はご存知と思いますが、私は「聖の青春」を読んでから将棋の世界に興 味を持っています。将棋の世界でプロになることの厳しさを考えますと30才でプロへ挑戦するチャン スを得ることができるようになったのは画期的なことです。
 新聞によりますと棋士の方々は初め、30才の方に挑戦するチャンスを与えることに反対していた とのことでした。年齢制限があるなど苦しく厳しい競争に勝ち抜いてプロになった方々が30才でもプ ロへの道が開かれることに抵抗心を持つ気持ちも理解できます。しかし将棋界という大きな観点か ら考えるとき活性化につながると思います。
 スポーツに限らずどのような業界でもその業界の盛り上がりがないならば、どれほど個々人がす ばらしい成績、業績を発揮しても社会では認められません。「社会で認められない」とは具体的に 言うならば「飯を食っていけない」ということです。野球にしてもサッカーにしてもプロとして活躍する ことができる根本にはその業界が盛り上がっていることがあげられます。野球界では今年から交 流戦が行われていますが、これなども野球界を活性化させるものです。それまで閉鎖的であった野 球界に風穴を開けた古田選手を中心とした昨年の選手会の行動は価値あるものでした。
 閉鎖的な業界が衰退するのは歴史が教えていますから今回の将棋連盟の決定は英断と言える でしょう。この英断により私が一番うれしく思ったのは業界全体のこともさることながらプロへの道を 断念せざるを得なかった人たちへの思いです。
 20才半ばで敗者となりその後二度と挑戦するチャンスさえない若者のその後の人生を思うとき胸 を締め付けるものがあります。ましてや将棋のプロを目指す人は小学生のときから将棋一筋で過 ごしてきたのですから一層その思いが強くなります。そうした人々にとって今回の決定は大きな励 みとなるでしょう。敗者にも道は開かれていてほしいものです。
 先週、ローソンが新しい形態のコンビニをスタートさせました。新聞記事を読みますと新形態はこ れまでと違った特徴があるようです。その中の一つに、扱う商品はトップブランドではなく「二位以下 のブランドの商品を主に扱う」ことがあります。今までにもディスカウント店などで業界二位のブラン ドを扱うことで低価格を実現することはありましたが、ローソンなどのような小売の大手が行うことに 意義があります。
 私は常々、メーカーがコンビニの店頭に並べてもらうために必死に取り組むことに違和感を持っ ていました。業界紙などを読みますとコンビニの棚に並べられる商品はわずか数週間で変わるそう です。少しでも売れないとなるとすぐに他の商品に取って替わられるのです。コンビニ側にしてみま すと売り場の棚に死に筋を作らないことが大切ですので当然とは思いますが、そこでお払い箱にな った商品の行く末を案じていました。今回のローソンの形態は正しくそうした商品に道を開くものの ようです。店頭競争に負けた商品に復活する道がない、というのではあまりにかわいそうです。商 品にも敗者復活があってしかるべきです。
 あと一つ喜ばしい特徴が書かれていました。それは営業時間です。セブンイレブンなのです。ロ ーソンがセブンイレブンとは面白いですが午前7時から午後11時までの営業時間はコンビニの原 点でした。その原点を消費者が求めているということで24時間に拡大してきました。私には「消費 者が求めるものはどんなことでもやるのか?」という思いもありますので新形態の営業時間には好 感を持ちました。しかもセブンイレブンという営業時間を行政の指導によってではなく、企業自らの 意志により決定したことに意義があります。そこに新浪ローソン社長がコンビニの新形態を目指す 並々ならぬ強い意志を感じます。新浪社長ガンバレ!
 そもそも24時間営業は加盟店オーナーの犠牲の上に成り立っていると私は思っています。そうし た犠牲というシワを本部が負うことなく「消費者が求めているから」という理由で実施していることに 疑問を感じています。仕事に厳しさや苦しさはあって当然だと思いますが、本部と加盟店のどちら 一方だけにシワが寄っては不平等というものです。もし不平等が続くなら
♪俺は浮気はしない♪たぶんしないと思う♪しないんじゃないかな♪
♪ま、ちょっとは覚悟はしておけ♪
となるでしょう。
                                    じゃ、また。







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