<イヌ年のココロ>

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 平成18年第1回目のココロです。今年もココロに感じたことを綴っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 毎年、正月を過ぎた頃にニュースになる事件に“年賀ハガキの未配達”があります。アルバイトの人が配達をせずに捨ててしまうという事件です。配達のアルバイトは高校生の人が多いのですが、 面倒になる気持ちもわからないではありません。しかしやはり仕事ですから厳しく罰せられて当然です。郵便局は2007年に民営化されるわけですが民営化後はこのような事例が増えるのか減るのか気になるところです。
 民営化後は当然、人件費の圧縮が計られます。そうしますと正職員の代わりにアルバイトの採用が増えることが予想されます。そのとき今回のような事件が増えないのであれば今までの正職員の方々が本来の業務の対価として過大な報酬を受けていたことになりますし、反対に増えたなら今までの報酬が適性であったことになります。もし事件が増えたなら信書配達業務は「公務員に任せたほうがよい」という意見も出てくるでしょう。しかし単純に「アルバイトだから事件が増える」と考えるのではなくアルバイトの人に任せても事件が起きないような工夫を考えることが重要です。
 今週の日経ビジネスは日本の将来を危惧した内容の特集を組んでいます。実は、今週冒頭から郵便局について書いていますのはこの記事を読んだことが影響しています。現在の日本の状況を考えるとき不安にならざるを得ません。記事によりますと今のわが国を一般家庭に例えたとき、例えば収入が40万円あるとしますと40万円を全て使い切ったうえに毎月27万円の借金をしながら生活しているのと同じだそうです。ほかにも具体的なことが書かれていますので是非、皆さん読んでみてください。好景気とは言え浮かれてばかりはいられないと思い至らされます。
 毎年、年末になりますと宅配便の求人募集がありますが、昨年は異変が起こっていました。それは一昨年より1個あたりの報酬が高くなっていたことです。一昨年は1個配達して150円だったものが昨年は200円と50円アップしていました。マスコミなどで好景気と報じられても実感が沸かなかったのですが、求人募集を見て初めて実感しました。
 宅配便はお客様から印鑑をもらいますので年賀ハガキのような不正は起こりにくいですがメール便は普通郵便と同様に印鑑をもらいません。メール便を単純に郵便と比較するわけにはいきませんが、どちらも「届けた証明をする必要がない」という共通点があります。郵便で「届けた証明」をとる場合一番安い簡易書留で210円かかります。
 話は少し逸れますが、私はインターネットオークションに妻が編んだ帽子を出品しています。今までに落札されたのは5品です。儲けと言うと笑われてしまいますが材料費を引いた利益は約5,000 円です。妻の時給に換算すると200円~300円といった程度です。これではお話になりませんよね。唯一の救いは落札されたときの喜びとでも言いましょうか、やはりうれしいです。それはともかく品物を発送するときに簡易書留を知った次第です。最初は「ちょっと高いな」と思いましたが、宅配便と比べると妥当な料金かもしれません。
 またまた話は逸れますが、東京の住宅街で道路が狭い地域では宅配便は車両ではなく台車に積んで配達しています。この方法はテレビCMでも放映していますが、昨年私が見た宅配の方法はいわゆるママチャリといわれる自転車のうしろにリヤカーに似た台車を取り付けて配達していました。まるで昔に戻ったような配達方法ですが車の渋滞や道路の狭さを考えると効率がよいのでしょう。昔に戻ることも進化と言えるようです。
 その宅配便の大手が昨年あたりから本格的に参入しているのがメール便です。それまでメール便業界は主に新聞販売店が多角化の一つして手がけていたのが主流でした。しかし宅配便業者が参入してきたことにより競争が激化してきました。それに伴い末端の配達員の配達料が下がっているのが現状です。私は郵政民営化にも賛成していますし市場原理を支持していますがそのマイナス面がいつも末端の人たちに押しやられることには是と考えません。市場原理のマイナス面を皆が平等に負担する社会システムになることを望んでいます。しかしそのような社会が簡単に実現するはずもありませんから今望んでいることは、例えばメール便業界が宅配便業界のように人手不足により単価がアップされることです。そのためには好景気であることが必要条件です。現在の好景気が少なくとも今年一杯続くことを願っています。
 社会は常に変化するものですが、その変化するスピードが昔に比べ速くなっていると言われています。昔は「十年一昔」と言われていましたが現在では「三年一昔」と言われているそうです。中でもIT業界の進歩は著しく1年も経つと陳腐化するそうです。そうした時代の中でも今年は更にスピードがアップするのは間違いありません。今年は「昨年より」もそして「来年より」もスピードがアップする はずです。
 「昨年より」は理解できるとしても「来年より」には疑問を感じる方もいるでしょう。でも今年のほうが「来年より」進歩が 速いのです。だって今年の干支を英語に訳すと“ドッグイヤー”って言うじゃないですか!
 じゃ、また。
追伸:今年最初のオチはいかがでしたでしょうか。個人的にはマァマァかなぁ…。




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