<0570 ナビダイヤル>

pressココロ上




僕はスマホを「2台持ち」しているのですが、その理由は1つの通信会社でなにか問題が起きたときに、ほかの通信手段を確保しておくためです。複数の通信手段を持っておくほうが間違いなく安全ですが、意識高い系の言い方をするなら「リスクヘッジ」のためとなります。ですので、当然、回線もauとdocomoに分けています。

自慢をさせていただきますと、これで月々の支払いは約2,000円です(auとdocomoそれぞれ1,000円ずつ)。しかも通話は「完全かけ放題」ですのでどんなに長時間、だれと話しても支払額は同じです。契約内容をもう少し詳しく説明しますと、au回線でのデータ通信量は1Gで通話がかけ放題となっています。docomo回線は、実際には格安simで、その回線がdocomoというわけです。格安simはデータ通信のみの3Gで契約しています。

僕のスマホ契約のポイントは通話回線を一つに絞っていることです。もう一つのほうはlineなど無料で通話なり通信できるアプリを利用しています。こちらは元々無料ですから、通話・通信代金を気にする必要はありません。

ネット記事によりますと、今の若い人たちは通話はせずにほとんどlineのトークのような文章のやり取りで済ませているそうです。いわゆるSNSですが、基本的に今の若い人は電話自体を利用しなくなっているようです。さらに、今の若い人と僕のような昭和の人とでは、SNSの使い方が決定的に違っていることを知りました。lineのトークを例に挙げますとわかりやすいですが、文章の長さが全く違います。

普段僕はトークをあまり利用しないのですが、利用するときはついつい文章が長くなり、その際は改行や段落分けなど全体を修飾してしまいます。ですが、今の若い人はとにかく短文で、というより「短い言葉」を連続で送信するのが一般的になっているそうです。

ネット記事で若い人のトーク画面を紹介していましたが、「短い言葉」というよりも「ひと言」という表現のほうがピッタリする言葉のやり取りになっていました。言葉や通信手段は時代とともに変化するものですが、それを実感する画面でした。

僕の妻は東北の上のほうの出身ですが、小さい頃友だちのお父さんの中には漁師を職業としている人もかなりいたそうです。そうした環境で育った妻から聞いた話では、漁師の間で使われる言葉も独特のようで、それらに共通しているのは「言葉を短く」していることです。おそらく漁師は自然を相手にする仕事で危険が伴いますので、できるだけ意思疎通は短い言葉でする必要があったからではないでしょうか。

今の若い人たちがlineで短い言葉のやり取りをするのも、根底では同じような意味があるようにも思えます。余計なことは省き伝えたいことだけを送信した方が、お互いにとって心地よいのでしょう。そうでなければ、「ひと言やり取り」が若い人の間で定着するはずはありません。

冒頭で、「今の若い人は電話自体を利用することが減ってきている」と書きましたが、これも自然の流れのように思います。電話は相手の状況に配慮することなく、呼び出す機能です。ですので、相手の状況に配慮したい場合には、あまり適切な連絡方法とはいえなくもありません。その意味では若い人の発想は正しいようにも思えます。

このように、今の若い人はプライベートで電話を利用しなくなってきているのですが、2チャンネルの創業者であるひろゆきさんは「ビジネスにおいても電話を活用するのは非効率」と主張しています。「仕事ができない人ほど電話を利用する」とまで言っていますが、
わかるような気もします。

電話の一番の問題点はこちらの都合に関係なく連絡を強要されることですが、発信側と受信側では電話の意味も変わってきます。さらに一歩進めて、電話という連絡手段が発信側と受信側の上下関係、主従関係を露わにする、と指摘している記事もありました。

例えば、電話がかかってきてすぐに出る必要に迫られるのは「下」であり「従」の立場にいる側です。「上」や「主」にいる側の人は、気に入られなければ出る必要もありません。確かに電話は「上下関係」「主従関係」を露わにしそうです。

そうした関係を意識せずに連絡をスムーズにするには、やはりSNSは便利です。例えば、現在物議を醸しているコロナワクチン接種の予約などに向いています。予約受付の場合、予約をする側というのは、先ほどの例で言いますと「上」であり「主」の側です。ですので、上から目線だったりぞんざいな口調で電話してくる方もいそうです。しかし、SNSでの予約ですと、画面の文章に答えて自分で行いますので、受け手の側がクレームで嫌な思いをしたり苦労することもありません。実は、僕はlineで予約をとったのですが、とても便利だと思いました。

このようにSNSは双方にとって便利なツールですが、やはり緊急で連絡を取りたいときは電話をすることになります。SNSではすぐに対応してくれるとは限らないからですが、緊急性においては電話に勝る通信手段はありません。そうした特性も踏まえて僕はこれまでずっと「完全かけ放題」を契約してきたのですが、先日思わぬことを知りました。

これまで僕は「自分は『完全かけ放題』なので、通話料金を心配する必要はない」と思ってきました。ところが、「完全かけ放題」でも対象外の通信相手があることを先日知ったのです。それは「ナビダイヤル0570」でした。

我が家の固定電話は3分8円ですが、スマホで電話をかけますと無料で済みます。ですので、電話をかける際は必ずスマホから電話していたのですが、請求書がたまに普段と違っている金額のときがありました。しかし、「たまにはそういうこともあるよなぁ」と真剣に考えていなかったのですが、その理由がこの「ナビダイヤル0570」だったのです。

おそらく読者のほとんどの方は「0120」ではじまるフリーダイヤルについては知っていると思います。通信料金を受信側が支払うシステムですが、一般消費者を相手とする業種においては重要な集客ツールです。これに対して「0570」ではじまる電話番号はナビダイヤルというそうで、通常の電話と同じく発信側が通信料金を支払うシステムです。

そうであるなら、通常の電話と変わらないのですからわざわざ「ナビダイヤル」にする必要がないように思えます。しかし、きちんとした理由があったのでした。それは、全国展開している企業などが、電話番号を一つにしたい場合です。全国に展開していますと、それぞれの地域の店舗や営業所ごとに市外局番も含めて電話番号が違ってきますが、それを避け一ヶ所で受けたい場合に「ナビダイヤル」を設置することになります。「ナビダイヤル」の受信側は発信側の電話番号を確認してから、対応できる店舗なり営業所などに電話を回すことができるそうです。

「なるほど」と思った「0570」ですが、そうとは知らずこれまで「この番号はナビダイヤルで、〇〇秒〇〇円が発生します」と案内の声があっても、「おいらは無料」と高を括っていました。しかし、先に書きましたように、「0570」ではじまる番号は「完全かけ放題」の対象外です。「0570」はコールセンターなど電話がつながりにくサービスで設定されていることが多いですが、担当者につながるまでの待ち時間にも料金が発生していることは注意が必要です。

たぶん、僕と同じように「0570」が「完全かけ放題」の対象外ということを知らない人はな人はほかにもいると思います。調べましたところ、「0570」は「NTTコミュニケーションズ」が提供しているサービスだそうですが、是非とも周知を徹底してほしいと思います。

じゃ、また。




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