<確定申告の季節です>

pressココロ上




 確定申告の時期になりました。僕のような自営業者は皆さん、その準備に忙しいのではないでしょうか。経理関連の仕事に就いている方でないなら、確定申告をするのは1年に1度ですので、どうしてもやり方を忘れてしまいます。それを思い出すのも一苦労で、やはりそれなりに時間がかかってしまい、この時期は鬱陶しい気分にさせられます。
 実は、かくいう僕は既に全て書き終えていまして、あとは最終チェックをして提出するだけの状態になっております。…エヘン、自慢でした。
 以前のコラムでも書いたことがありますが、この時期になりますと僕のサイトを検索から訪問する方は「税務署から申告用紙が届かない」という語句を打ち込んでいる方が幾人かいます。そのときにも書きましたように、現在税務署では経費削減のために「申告用紙は極力送付しない」ようにしています。たぶん、「用紙が届かない」で検索した方々は、これまでに国税庁の「作成コーナー」を利用した方々です。つまり、税務署から送付された申告用紙を使わずに申告書を作成し提出した方々ですから、実際にはほとんど問題はないはずです。
 ですが、人間とは不思議なもので、実際にはネットで申告書を作成し印刷までしていながら、「用紙がこない」と不安になります。僕も、初めて「用紙がこなかった」年はそうでした。わざわざ税務署に「お尋ねの電話」までしたほどです。これほど不安になるのは、僕の場合は、いつも申告書に同封されている手引書などが手元になかったからです。やはり、なにかわからないときは手引書で確認するのが慣わしになっていますので、どうしても不安になってしまいました。
 国税庁の「作成コーナー」で申告書を作成するようになってから、一度も困ったことはありません。なぜなら、本当によくできている「作成コーナー」だからです。質問に答える形式で作るコーナーもありますから、本当に便利で使い勝手がよくなっています。複雑な経理処理をする必要のない職業の方ならこのコーナーだけで全て終わることができます。
 そうは言いましても、中には「ややこしい申告」をしなければならない人もいるでしょう。そのような方は青色申告会を利用することをお勧めします。「ややこしい」ことを申告会に質問してやり方を教えてもらってから「作成コーナー」を利用するならなにも困ることはありません。
 僕は今年、その「ややこしい」処理が必要な申告をする必要がありました。そのときに申告会が役に立ちまして、今のような万端整った状況になっている次第です。申告会の短所は利用時間が一般のサービス業に比べて短いことです。僕の場合は、利用時間が仕事時間と重なっていましたので、妻に行ってもらい無事解決することができました。僕が質問事項を紙に書き、それを妻が申告会の職員の方に見てもらい、具体的に決算書に記入してもらいました。実に、親切丁寧な対応でした。
 その青色申告会が今年からこれまでとやり方を変えました。それは、会員でなくとも申告会を利用できる制度にしたことです。制度というと大げさですが、これまでは会員でない一般の方は申告会を利用することはできませんでした。しかし、会員より相談料が割高ではありますが、申告会を利用できるように変更しました。僕の思い違いでなければ、この制度は昨年まではなかったと思います。
 本来なら、これまでのやり方のほうが理に適っています。会員になるには会費を納めなければいけないのですから、会員でなくとも利用できるのでなければ、会員になる意味がなくなってしまいます。それでもこれまでのやり方を改めたのは、僕の推測では経営的に苦しいからでしょう。申告会には従事している職員の方もいますし、事務所の維持費など経費がどうしてもかかります。それらを確保するには収入が必要ですが、その収入は会員の会費以外はあり得ません。収入の間口を広げると意味で、今回の制度導入は意義があるように思います。
 申告会は会員の募集を始終していますし、新しく会員を紹介した人には紹介料を払ってまで獲得に躍起になっていますから、会員の拡大が必須であるのは間違いありません。このような状況を考えますと、必然的な処置ともいえます。
 僕が入会した当時の会費は年間で12,000円でしたが、現在は18,000円になっています。この金額が高いか安いかの判断は別れるところですが、僕には納得できる金額です。最近では、ネットでいろいろな情報を知ることができますので、仕分けや複式簿記などについても調べることはできます。しかし、決算書や申告書の具体的な書き方までは知ることができません。それに比べますと、申告会はとても便利です。先ほどのような僕の経験に照らしても申告会が役に立つことがわかると思います。
 先ほど、僕のサイトを「検索で訪問する」方の話を書きましたが、最近のアルゴリズムは「本当にすごい」と感じています。以前は、語句で検索していたように思いますが、最近は「内容」で検索結果を導き出しているように思います。
 僕のサイトが、「ラーメン」とか「脱サラ」などで検索されるのは当然ですが、最近は「焼肉」とか「餃子」、「うどん」など、飲食業での開業に関連する語句からも導かれている訪問者がかなりいます。これは検索プログラムがサイトの内容を理解していることを示しています。まるで人間の知能のように思えてしまいます。これを進歩と言わずなんと言いましょう。
 実は今、「進歩」と書きましたが、本当は「進化」と書くつもりでした。しかし、新聞に「最近は、あまりに安易に『進化』という言葉を使いすぎることに反発している」作家のコラムがありましたので、「進歩」と書いた次第です。僕は影響を受けやすい性質の人間です。
 それはともかく、検索結果が「内容で導き出されている」ことは素晴らしいことです。これは、ネット利用者が意義のあるサイトに出会えることでもあります。実際、自分が探している本当に知りたい情報にたどり着けないときほど欲求不満が溜まることはありません。
 僕は最近 You Tube で歌を聴くことが多いのですが、聴きたい楽曲を検索しその結果をクリックしたとき、流れてきたのがカラオケで歌った素人の歌声だったときのショックといったらありません。怒りを通り越し悲しくなってしまいます。そして、その確率が最近高いのです。なぜそのような素人の歌声が上位にランクされるのでしょう。僕は不思議です。
 その不満を娘に話したところ、「そういうときは、訪問者数を見るといいのよ」と教えてくれました。訪問者数が少ないサイトは素人の歌声の確率が高いそうです。
 ですが、最近は訪問者数による識別さえ通用しなくなったように思います。先日など、7万を越えた訪問者数で安心してクリックしたところ、悲しいことにカラオケで楽しそうに歌うおじさんの歌声が流れてきました。しかも悲しさに追い討ちをかけるように、僕にはそのおじさんが楽しそうに歌う顔まで想像できたのでした。なぜ、知らないおじさんなんかの顔が想像できちゃうのでしょう。僕は、それが悲しい…。
 昨年のいつ頃だったか覚えていませんが、Google が「アルゴリズムを変更した」と巷で言われていました。それが記憶に残っていましたので自サイトの「検索語句」に注意を払っていたのですが、実際、この一時期僕のサイトへの訪問者が激減したときがあります。正確に調べたわけではありませんが、たぶん、そのときは僕のサイトは検索結果の上位にランクされていなかったのでしょう。しかし、昨年の終わり頃からそれも解消され少しずつ訪問者が回復しております。訪問者が多いとやはりうれしいものです。
 ところで…。
 先日、仕事が終わったあと、なにげに僕の免許証を見ていた同僚が僕の本籍地を見て驚いていました。
「へぇ~、本籍、東京なんだ…」
 僕は九州出身ですので、本籍が東京になっていることに驚いていたのでした。同僚の地元は中国地方ですが、本籍地は地元になっていました。その指摘に、今度は僕は驚きました。
「本籍って、結婚したときの住所がなるんですよ」
 僕の返答に対して、同僚は笑いながら言いました。
「俺も結婚してるけど、本籍は地元のままだよ。本籍は移動の手続きをしないと出身地になってるのが普通だよ」
 僕たちの会話を聞いていたほかの同僚たちも会話に参加してきました。みんな同僚と同じ意見です。ひとりが言いました。
「たぶん、覚えていないだけで本籍を移す手続きをしたんだよ」
 確かに、僕にはそんな手続きをした記憶はありません。手続きの記憶はありませんが、妻との記憶は鮮明に残っています。以前、なにかの会話で妻から本籍地の決まり方を聞いていた記憶です。僕は必死に抗弁しましたが、多勢に無勢、結局、みんなの意見に押し切られてしまいました。
 僕は、家に帰ると早速調べてみました。するとどうでしょう。やはり、僕の主張が正解でした。それにしても、多くの人数が主張するからと言って、正解とは限りません。
 読者の中で独身の皆さん、本籍を変えたい人は早く結婚しましょう。
 じゃ、また。




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