<いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう>

pressココロ上




 またしても僕がとても悲しく感じる事件が起きました。子供に関係する事件です。先々週も同じような事件について書いていますので気が引けてしまいますが、書かずにはいられません。
 事件の概要を<NHK NEWS WEB>より引用、抜粋します。
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<虐待で児童相談所に保護求めた中学生が自殺>
両親から虐待を受け、相模原市の児童相談所が対応に当たっていた男子中学生が自殺を図り、先月、死亡していたことが分かりました。中学生は繰り返し保護を求めていましたが、両親の同意が得られず同居を続けていたということで、児童相談所は、対応に問題がなかったか検証することにしています
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内容を補足しますと、虐待が発覚したのは3年前の小学6年の頃で学級担任が顔のあざを発見し、その時点で児童相談所に通報していました。しかし、児童相談所は「両親と生徒を通わせて虐待がないことを確認しながら親子関係の改善を指導する」に留まり、男子生徒が「児童養護施設で暮らしたい」などと繰り返し保護を求めていたにも関わらず、「一時保護」の措置を取らなかったのでした。
 この事件でなにがいちばん悲しいかといいますと、男子生徒が「児童養護施設で暮らしたい」と訴えていたことを無視した児童相談所の対応です。さらに突きつめて書きますと、対応した職員の資質です。先々週も書きましたが、子供に接する仕事関連に就く人は子供の立場に立ち、子供の心を忖度できる人しかなるべきではありません。
 先々週の事件では、教師が生徒の気持ちに寄り添い生徒の将来を心底考えて進学指導を行っていたなら絶対にあのようななおざりな対応などしなかったはずです。進路指導を単なる業務のひとつして捉え、業務をひとつ片付けるという感覚で生徒に接していたとしか思えません。
 今回の事件はもっと悲惨です。児童相談所が通報を受けてから親子関係の改善を指導していた期間が3年以上もあったからです。虐待をする親と虐待をされる子供の両者を一緒に指導するというやり方が「子供を追い詰める」ことになるという考えにならなかったのでしょうか。きっと男子生徒は地獄の3年間を生きていたに違いありません。児童相談所の職員が真剣に男子生徒の心に向き合い、心中を慮る感性があったなら生徒の心の叫びを受け止めることができたはずです。どんなに助けを求めても届かない虚しさを感じていたであろう生徒の気持ちを思うとき僕は胸が張り裂けそうになります。
 このような痛ましい事件が二度と起きないことを願っています。
 繰り返しますが、子供と接する仕事に就く人は子供の気持ちに寄り添うことができる資質の持ち主だけが就くべきです。学校の教師という職業はその最たる職種ですので、やはり人間としての高潔性が求められて当然の部分があります。昔から、教師は聖職かどうかで物議を醸してきましたが、僕はやはりある程度は聖職の要素も求められるべきだと思っています。
 その教師の経験もあり東京都の教育委員も務めていた乙武洋匡氏の不倫報道が世間を騒がせました。今年に入ってからSMAPの解散報道からはじまりずっと週刊文春のスクープばかりが続いていましたので、ようやっと週刊新潮が「一矢を報いた」ことになります。やはり一人勝ちが続くのは業界的に健全な状況ではありませんのでとてもよいことです。
 それはともかく乙武氏の不倫報道はやはり衝撃的でした。これまでのイメージとは正反対の内容だったからです。たぶん多くの人が同じ感想を持ったでしょうが、このダメージはかなり大きなものになるように思います。
 しかし、僕のちょっと世間とは違った見方を開陳するなら、乙武氏の一連の行動は「障害者でも健常者と同じ間違いを犯す」ことを世間に知らしめる目的があったのではないかと思っています。基本的に乙武氏はそれまでの障害者の概念を覆すような行動をとってきています。それを思うとき、僕は乙武氏が単に欲望に負けただけの行動とは思えないのですが…。
 …ちょっと穿ちすぎかなぁ。
 あとひとつ乙武氏の不倫報道で注目を集めたのは「奥様の謝罪」でした。普通に考えるなら奥様は被害者ですので謝罪する義務もありませんし、必要もないはずです。少し前の宮崎謙介国会議員の不倫騒動では奥様は「恥をかいてきなさい」と突き放しているのとは対照的です。どちらが妻として本来の姿かはわかりませんが、妻に非がないのは明らかです。
 ですが、乙武氏の奥様は「自分にも責任の一端がある」として謝罪しています。そこに普通の夫婦とは異なる感情があるのではないか、と僕は想像してしまいます。
 …僕の考えすぎかなぁ。
 僕は昔から普通の人とは感覚がずれているようで、僕がとても素敵な歌と思った歌は僕が思うほどヒットはしませんし、ドラマも「とても感動した」と思う番組が打ち切りになったりします。そんなドラマが先週終わりました。
 その番組とは「いつかこの恋を思い出して、きっと泣いてしまう」(通称:いつ恋)ですが、僕は毎週感動していました。ですが残念なことに視聴率はその時間帯で歴代最低数字を記録してしまったそうです。このドラマは全体的に悲しい物語で題名のとおり「泣いてしまう」場面が随所に出てきたのですが、僕はそのたびに見入っていました。ですが、そうした場面が今の若い人の心には響かないようです。
 このドラマは最終回で登場人物全員が「いい人」になって終わったのですが、僕はとても満足しています。やはり、ドラマはハッピーエンドで終わるほうが気持ちよく見終えることができます。
 このドラマに限らず最近はどの局でもドラマの視聴率が軒並み低迷しているそうですが、これも時代の流れなのかもしれません。テレビ以外にも楽しいことがたくさんあるからです。パソコンはもちろんスマホ、それらを使ったネット、そしてネットを活用したメディアです。これだけ楽しいものがたくさんあるのですからテレビどころではなくて当然です。
 たぶん今の時代は視聴率と評価が連動していないように思います。ヤフートピックの記事に「リアルタイムの視聴率が今ひとつだったドラマがネットでの再放送で人気を集めている」と書いてありました。
 僕が青春時代に好きだったドラマに「青が散る」がありますが、これも僕はとても面白かったのですが視聴率は低迷し当初の予定よりも早く終了してしまいました。しかし、番組としての評価は高く今でも根強い人気があります。その証拠に「青が散る」を検索して僕のブログにやってくる人が今でもいます。
 「いつ恋…」もそんなドラマになればいいなぁ、と思っていますが、どうでしょう。
 因みに、毎週僕と一緒に「いつ恋…」を見ていたのは「いつも結婚前の僕との恋を思い出して後悔している」妻でした。
 じゃ、また。




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