<シオリ>

pressココロ上




いつの時代も「色物」の話は大衆の興味をそそりますが、またしても政治家の不倫が暴露されました。民主党の山尾志桜里議員ですが、これまでのイメージとは正反対のプライベート生活の過ごし方に批難が集中しています。これまで山尾氏は働く女性を代表する立場から正論を述べて人気を集めていました。保育園問題の象徴の言葉となった「保育園落ちた。日本死ね」は山尾氏が国会で取り上げて有名になったそうです。これをきっかけにして山尾氏は一躍注目されるようになり、働く女性や主婦の代弁者のような存在になりました。
その山尾氏が実際のプライベートでは家庭をないがしろにしている不倫妻だったのですから批難が大きくても当然です。好感度を上げた当初のインタビューでは家族思いで優しいお母さんを演じていただけにその落差に落胆した人は多かったはずです。
会見では不倫関係を否定していましたので真偽のほどはわかりませんが、ホテルに週に数泊していることは否定していませんでした。つまりその間は家庭を顧みてなかったことになります。そのような女性が家族思いで優しいお母さんであるはずがありません。結局は、政治家としても「本物ではなかった」ということになります。上っ面だけ飾りつけた人間性はいつかは剥がれてしまうものです。
以前自民党の女性議員が公用車で仕事に向かう途中に保育園に寄って子供を預けていたことが問題視されたことがありました。この議員は金子恵美子議員ですが、批判に対して「納得はしていないが、将来のために今回は退く」とコメントを出していました。実に、堂々としていて筋の通った対応でした。公用車使用の是非は別にして、この報道は金子氏が国会議員の仕事をしながら子供もしっかりと育てていることを伝えていて好印象を受けました。
憶えている方も多いでしょうが、金子議員は不倫が原因でで議員辞職をした宮崎謙介氏の奥様です。このときの妻としての対応もあっぱれなもので「恥をかいてきなさい!」と宮崎氏を記者会見に送り出したそうですから、肝が据わった女性であることがわかります。ついでに言いますと、奥様の忠言に従ってしっかりと恥をかいた宮崎氏もあっぱれと僕は思っています。おそらくこれからお二人は素晴らしい夫婦になるでしょう。
それにしても最近の週刊誌のスクープは素晴らしいものがあります。考えてみますと、ここ10年でスクープを出しているのは週刊誌だけのような気がします。もしかしたなら20年かもしれませんが、今の大手マスコミはスクープを忘れているかのようです。
前にも書きましたが、本当のスクープとは「報じなければ、歴史の中に埋もれるような事実を掘り起こし報じる」ことです。決して「数日後に発表されることを他社に先んじて報じる」ことではありません。しかし、今の大手マスコミの人たちは単に早さだけを競っているように思います。さらに言うなら、今の大手マスコミは記者クラブでの発表だけを報じることで満足しているように見えます。
いろいろな問題が起こりすぎて影が薄くなっていますが、家計学園の疑惑が報じられたときに定例記者会見で菅官房長官に食い下がって質問をしていたのはローカルである東京新聞の女性記者です。この「食い下がりぶり」が注目されてニュースになったくらいですから、いかにほかの記者が厳しい質問をしていないかがわかります。この女性記者のような対応を大手マスコミの記者たちがしていないことは憂慮されるべきことです。大手マスコミの記者は御用記者に成り下がってしまったのでしょうか。
山尾議員の名前は「志桜里」ですが、同じ読み方で漢字が違う女性のニュースが5月末にありました。「詩織」さんです。この女性が元TBSの記者からレイプをされたと会見を開きました。この事件は週刊誌では報じていますが、大手マスコミはほとんど報じていません。
この「詩織さん事件」の大まかな内容を紹介しますと、2015年に事件が起き、警察に訴えたにも関わらず不起訴になったことに納得できず、顔を出して記者会見をしました。記者会見で重要なことは不起訴になった理由が「政権からの圧力があった」と主張していることです。理由はレイプ犯が安倍首相と親しい記者だったからです。
さらに、この記者が官邸に「もみ消しを依頼している」メールが誤って詩織さんに届いてもいるのです。これは立派な証拠ですが、やはりこれも大手マスコミは報じていません。ところが、その後展開が変わってきます。「詩織さん事件」そのものがほかの狙いがあるという情報がネットで拡散していました。「ほかの狙い」とは安倍政権を追い落とす狙いです。「詩織さん事件」に批判的な意見に寄りますと、詩織さんという人物はどこかの政治的な団体の息のかかった女性だそうです。
ここまで来ますと、僕のような一般人としてはどれが真実でどれが作り話かがわからなくなってきます。基本的に、週刊誌は「煙が立ちそうな」段階で報じますので勇み足も多々あります。ですから、すべて信じることも不安な気持ちになりますが、本来それを補ってくれるのが大手マスコミのはずです。
しかし、今の大手マスコミは偏向が強く一方的な角度からの報道しかしなくなっています。過激な言葉を使うなら事実が捻じ曲げられて報じているようにさえ思えます。「捻じ曲げる」方法は単に伝え方だけではなく、「伝えない」という方法もあります。
例えば、家計学園問題に関して7月24日に国会で審議が行われました、そのときに前愛媛県知事が参考人として意見を述べています。その意見がとてもわかりやすく政権側を後押しする内容だったのですが、一部の政権寄りの大手マスコミしか報じていませんでした。この意見を聞くのと聞かないのでは家計学園問題に対する印象が全く変わってきます。
僕は左でも右でも上でも下でもありません。ただ平和で公平な世の中になることを望んでいるだけです。そんな僕が頼りにするのは事実だけです。偏っていない中立な視点から見た事実だけです。ですから、大手マスコミがそのような姿勢になることを願ってやみません。大手マスコミに就職することは並大抵ではありません。一流の大学出身で立派な成績を収めている人しか入ることはできません。それほど優秀な人の集まりであるにも関わらず、誰も今の現状をおかしいとは思わないのでしょうか。それが不思議です。
「戦争は正義と正義の戦いである」と誰かが話していましたが、それだけ正義はたくさんあることになります。実際、自分が正しいと思っていることが正義なのですから当然とも言えます。あのオウム真理教で殺人を犯していた人でさえ教祖様の命令が正義と思って実行していたのですから正義ほどあやふやで危険なものはありません。
正義はあてになりませんので、平凡な僕としては事実を知ることでしか正しい判断をすることはできません。それなのにその事実さえも正確に伝えてもらえないのはとても困ることです。そうなりますと僕ができることはいろいろな角度からの情報を取り寄せることです。ですが、たくさん情報がありすぎるとそれを整理するのも大変です。そうだ!
情報をわかりやすくするために「シオリ」が必要だ。
じゃ、また。




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