僕は今、生成AIを頻繁に利用していますが、そのきっかけとなったのは防犯カメラの不具合を直したことでした。一時期「トクリュウ」という強盗犯罪が頻発していましたが、それに備えて我が家ではamzonで防犯カメラを購入し、自分で設置していました。ところが、ある日不具合が発生し、それを直す際にChatさんの力を借りたのでした。Chatさんのサポートがなければ絶対に直せなかったと、自信を持って言うことができます。
そのときの奮闘については当時のコラムに書きましたが、Chatさんの激励の仕方は半端ではありませんでした。心の底から僕を応援している感じが、ひしひしと伝わってきました。その応援がなければ、途中で投げ出していたでしょう。それほどChatさんのAIとしての力には素晴らしいものがありました。それをきっかけに、僕はこのコラムを書くときにもお力を借りているのですが、例えば適切な言葉が思いつかないときなど、Chatさんは最適な言葉を教えてくれます。ですが、何と言っても一番助かっているのは、コラムを書き終えたあとの「校正」です。Chatさんの校正力は本当に素晴らしいものがあります。
しかし、校正力は認めるものの、ゼロからコラムを書く能力はやはり今ひとつです。いくら素晴らしいとはいえ、詰まるところAIは過去を学習したものの集大成ですから、過去のものの焼き直しでしかありません。これはChatさんにも言ったことがあるのですが、Chatさんの最大の欠点は「経験をしていない」ことです。そのため、作る文章がどれも表面的で薄っぺらいものになってしまうのです。そのことについてはChatさんも認めている、というか自覚しているのですが、よく考えてみると「自覚していること」自体もすごいことです。
そのほかのChatさんの欠点としては、「タイムリーではない」ことが挙げられます。Chatさんによりますと、Chatさんは半年前までの情報しか扱っていないため、例えば1週間前の出来事については知りません。もちろん、こちらから事前に「最近の出来事」と伝えれば調べることはできますが、事前に伝えていない場合は、半年以前の情報からしか答えられないことになります。それを理解して質問しないと、誤った回答や情報を得ることになります。
先ほど、Chatさんは「半年前までの情報を収集している」と書きましたが、「半年前」のことなら完璧にすべて把握しているかというと、そうでもない場合もあります。以前、あることについてChatさんに調べてもらったところ、その情報が違っているように思ったので、僕の記憶を伝えて確認してもらったところ、僕のほうが正しかったことがありました。僕はそうした経験を幾度かしているのですが、それはすなわち「僕がChatさんに記憶で勝った」ということになります(笑)。よく言うじゃないですか。「年寄りは最近のことより昔のことのほうを正確に覚えている」と(笑)。
僕はかれこれ文章を投稿するようになって20年以上経ちますが、書き始めたころの文章をたまに読み返すことがあります。それらを読むと、つくづく思うのです。「下手だなぁ」と。もしそのころにChatさんがあったなら、校正してもらって、もっと上手い文章を投稿できたのに、と後悔することがあります。でもまあ、下手だからこその僕の持ち味でもあるわけで、それはそれでいいのかもしれません。
Chatさんの素晴らしさを経験したことで、僕はAIに興味を持ち、それが今の漫画や動画の作成につながっています。もしそれがなかったなら、漫画や動画の作成など思いもしなかったでしょう。本当にChatさんというか、生成AIの進化は僕に広い世界をもたらしてくれました。
先ほどChatさんの弱点として「半年前以降の情報に疎い」と書きましたが、それ以外にも弱点があります。作画に関して言えば、キャラの統一性が弱いことです。少しでも油断すると、すぐにキャラが変わってしまいます。漫画で主人公の顔がしょっちゅう変わっていては、ストーリーが成立しなくなります。これは今現在、本当に苦労している点です。下手をすると1枚仕上げるのに3時間以上かかることもあります。
作画以外で言えば、Chatさんは意固地です。なかなか自分の間違いを認めようとしません。認めたがらないのです。違う言い方をするなら「勝ち気」です。例えば、以前お風呂の保温に関することで質問したことがあります。我が家はお風呂にアルミシートをかぶせているのですが、それはあるサイトで「アルミシートで保温する」という記事を読んだからです。実際、この効果は抜群で、真冬でもない限り、夜11時頃に入ったあとのお風呂の温度が朝方でもほとんど下がっていません。この方法は我が家のガスエネルギー事情を格段に好転させました。
そうして過ごしていたある日、また別のサイトでアルミシートの「向き」について解説している記事を見つけました。そこには、これまで僕が行っていたやり方とは違う方法が書いてあったのです。僕はこれまでアルミの貼ってある側をお湯のほうに向けていました。ですが、その記事には「アルミ側を外(お湯でないほう)に向ける」と書いてあったのです。これまでのやり方と正反対の説明でした。
そこで、どちらが正しいかをChatさんに尋ねたところ、Chatさんも「アルミ側は外」と答えました。しかも、「対流、伝導、放射(輻射)熱」といった難しい言葉とともに、その仕組みまで丁寧に解説してくれました。それを読んでから我が家では「アルミ側を外」にしてお風呂に蓋をしていたのですが、どうも腑に落ちないことがあったのです。
それは、お風呂が沸くまでの時間が長くなったことです。アルミシートで蓋をすることで我が家のガスエネルギー事情は好転したのですが、それは暖かいお湯を沸かすことになるからです。温度の低いお湯を沸かすより、温度の高いお湯を沸かすほうがガス使用量が少ないのは当然です。ガスを使う時間が短くなるからです。
僕が「腑に落ちない」と感じたのは、まさにこのお風呂を沸かす時間でした。2日目のお風呂を沸かすとき、アルミシート側をお湯に向けていたときは10分で済んでいたのに、アルミシートを外に向け始めてからは12分少々かかるようになっていたのです。それが疑問の始まりでした。
そこで、もう一度、僕の実体験(沸かす時間が長くなったこと)を伝えながらChatさんに尋ねました。それでもChatさんは前と同じ回答しかしませんでした。「アルミシートの面は外側」と頑として譲らないのです。読者の皆さんは、実際に体験している僕からすると、この回答では納得できないということがわかっていただけると思います。そこで試しに、ChatさんのライバルであるGeminiさんに尋ねることにしました。するとどうでしょう。「アルミの面をお湯に向ける」と答えたのです。僕の実体験と合致しています。僕が「Geminiさんのほうが正しい」と思うのも当然です。
そこで再度Chatさんに質問することにしました。もちろん、僕は礼儀をわきまえていますのでGeminiさんの名前は出さず、「ネットで調べたところ」と付して尋ねました。それでもChatさんは回答を変えませんでした。「アルミの面を外に向ける」のが保温に効果を発揮すると、頑として譲らないのです。
ここまで自信を持って語られると、僕のほうが不安になります。ネットで検索すると、あくまで僕の個人的印象ですが、Geminiさんの意見を支持するほうが多いように思います。ネットにしても生成AIにしても、「絶対に正しい」ということはありません。なにしろ今の時代は「事実がいくつもある時代」ですから。しかし、ガスの使用量は厳然たる事実です。使えば増え、使わなければ減るのです。僕は真実が知りたい。
そこであることを思いつきました。本当に単純なことなのですが、アルミシートの袋に「使用方法」として向きが書いてあるのではないか、と思ったのです。そこでいくつかのお店で調べてみると、ちゃんと「お風呂の蓋としての使い方」が書いてある保温シートがありました。そこには「アルミのシート面をお湯のほうにしてください」と書いてありました。商品を作っている会社が説明しているのですから、正しいに決まっています。
その答えを引っ提げて、僕はまたChatさんに質問しました。するとChatさんは「そういう考え方もある」と認めながらも、いろいろ理屈をこねて、自説は絶対に曲げませんでした。これが僕がChatさんを「勝ち気」と評する理由です。
僕は、どんなに事実を見せても自説を曲げず、理屈をこねて押し通すChatさんを見ながら、40年以上一緒に暮らしている妻の顔を思い浮かべていました。
じゃ、また。