僕はほぼ毎週、書店に足を運びます。ランキングを眺めたり、棚や平台を回って、売れている本や出版社・書店が「売りたい」と思っていそうな本を探すのが楽しみです。主に見るのはビジネス関連の棚ですが、これは僕のサイトの「本コーナー」で紹介する本を探していることと関係しています。とはいえ、それ以外のジャンルも必ず見て回ります。目的は、「今の時代の空気」を感じ取るためです。たとえば、メジャーリーグで活躍する大谷選手の関連書籍は、平積みの目立つ場所に数多く並んでいます。
こうして書店を回りますと、時代の動向が見えてきて勉強になります。特にビジネス書では、一冊ヒット作が出ると、似たタイトルの本が他の出版社から次々と出版される傾向が顕著です。最近でいえば「頭のいい人」という言葉を冠したタイトルが多く、少し前は「9割」「8割」といった数字を使ったものが流行しました。僕の見方では、これは「売れている本と勘違いして買ってもらう」ことを狙っているようにも思えます。…知らんけど。
もしそうであるなら、編集者や出版社の劣化と言わざるを得ません。本当に編集者としての矜持があるなら、意地でも「似たようなタイトル」は付けないはずです。それにもかかわらず、誰が見ても似ているとしか思えないタイトルを堂々と付けているのですから、誇りも何もあったものではありません。
少し話が逸れますが、先ほど大谷選手について書いた際、「メジャーリーグ」と表記しました。しかし最近は「大リーグ」と書く記事が増えている印象があります。僕の小学校時代には「メジャーリーグ」という表現はなく、専ら「大リーグ」でした。いつからか記憶は定かではありませんが、「メジャーリーグ」が一般的になり、そして近年また「大リーグ」が復権してきたように思います。
調べてみますと、1990年代までは「大リーグ」が主流だったそうです。そういえば『巨人の星』には「大リーグ養成ギプス」なる練習器具が登場していました。僕の世代では、このギプスを作った人も多かったのではないでしょうか。もちろん、僕もその一人です。
2000年代に入ってからは「メジャーリーグ」が定番となったようで、その背景には漫画『MAJOR』の影響があるらしいです。僕はこの漫画を読んでいませんが、説明によればかなりのヒット作だったのでしょう。そして最近では、再び「大リーグ」が使われる傾向があるとのことです。ChatGPTにも理由を尋ねましたが、確たる答えは得られませんでした。
さらに話は逸れますが、一昨日からChatGPTが新しくなりました。僕は課金ユーザーですが、まだ新バージョンの実感はありません。課金のきっかけはAIで漫画を作ることでした。すでに2作完成し、1作は公開済みです。近々2作目も公開予定です。AI漫画については、いずれコラムで詳しく報告するつもりです。
さて、冒頭の書店の話に戻します。ビジネス書の棚や平台に似たようなタイトルが並ぶのは、「あるタイトルの本が爆売れした」という事実が背景にあります。これは読者が求めていたテーマを示し、同時に時代の趨勢でもあります。つまり、書店を訪れることで、多くの人が関心を寄せていることが見えてくるのです。
しかし、僕はそれが気に入りません。ひねくれ者と思われても構いませんが、好ましいと思えないのです。さて、ここで問題です。「それ」とは何でしょうか。
回答:時代が求めていることに安易に応えること。
表現は「多くの人に認められたい」からするものではありません。自分が信じることを社会に訴えるために行うべきです。これは政治家にも当てはまります。当選のため、票を獲得しやすいからという理由で政策を決めてはいけません。なぜなら、一票を投じる多くの人は自分の利益を優先し、社会全体の利益を考える人は少数だからです。
たとえば米価高騰の問題。政治家も大手メディアも口を濁していますが、今のところ原因は「減反政策の失敗」で落ち着きそうです。しかし僕には、それだけとは思えません。今、スーパーには価格はともかくブランド米がたくさん並んでいます。これは減反政策とは関係なく、どこかに保管されていた米が突然市場に出てきたと考える方が自然です。一部メディアは指摘していますが、政治家も大手メディアも明らかにしません。僕はこれに不満を覚えます。犯人は明らかです。
また、報道では「農家」を語る際に小規模農家と大規模農家、専業農家と兼業農家を一括りにする傾向がありますが、これは無理があります。米政策を議論するなら、専業農家と週末だけ農業をする農家を区別する必要があります。ここで政治家の姿勢が問われます。一票欲しさに全農家を優遇するのか、日本全体のために線引きをするのか。本物の政治家なら、日本全体のための政策を主張すべきです。たとえ票を失っても。
同じ意味で、「手取りを増やす」「減税」と訴える政党を安易に支持する風潮には不安を感じます。誰でも収入は多い方がよく、税金は安い方がいいに決まっていますが、問題は財源です。お金は天から降ってくるわけではありません。それを示さずに耳障りのいい言葉だけを並べる政党には賛成できません。
政治家の発言は大衆を動かす力があります。参政党が掲げる「日本ファースト」や「核武装は安上がり」という主張は、日本の将来を考えると賛成できません。「参政」に「賛成できない」…なんてくだらない駄洒落を言う僕が言っても説得力はないかもしれませんが、それでも賛成はできません。
「日本ファースト」に関連して、報道では外国人の犯罪率が話題になっていましたが、実際には長年ほとんど変化がないそうです。それをあたかも「外国人が増えたから犯罪も増えた」と思わせるのは印象操作に過ぎません。現実問題として、今の日本は海外から人が来なければ経済が回らなくなっています。工事現場などでは、ほとんどが外国人労働者という光景も珍しくありません。もはや共生していくしか道はないのではないでしょうか。
「手取りを増やす」「減税」「日本ファースト」といったキャッチコピーは、大衆の琴線に触れやすい言葉です。だからこそ、その裏に「日本全体の将来を見据えた本心」があるのか、慎重に見極める必要があります。
最近よく目にする「核抑止力」という言葉も同様です。先ほども触れましたが、参政党の神谷代表が述べた「核武装は安上がり」という主張は事実誤認です。ついでに言えば、「郵政民営化」批判も事実誤認に基づいていると思っています。以前、このコラムで「郵政民営化」について書いたことがあるだけにとても気になります。
「核抑止力」を誤れば、戦争への道を突き進む危険があります。先週は広島と長崎で「原爆の日」の式典が行われました。被爆国として、「核抑止力」について真剣に考える必要があります。「相手が核を持つなら、こちらも持つべき」という意見があるのも承知していますが、それも安易だと思います。同時に、侵略された国は「侵略国の奴隷になる」という現実もあります。こうしたことを国民全員が真剣に考えることが、もうすぐくる終戦記念日に向かって何より大切です。そして、考える際は上っ面の琴線言葉に惑わされないよう注意すべきです。
でも、「琴線」って「金銭」と同じ読みなんだよなぁ…。
じゃ、また。
校正:ChatGPT