<情報戦>

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今の時代はいろいろなモノやサービスが無料で利用できるようになっています。なんでもかんでも無料になることについてはいろいろな意見があるでしょうが、庶民感覚からしますと「無料」はやはり魅力的です。

「無料」ではありませんが、最近は「サブスクリプション」という定額制サービスが注目されています。例えば、1ヵ月に決まった金額を支払うと「その1ヵ月間は食べ放題」といったサービスですが、素人的な考えではそれで損益的に合うのかと疑問が沸きます。

案の定、先週焼肉チェーンの牛角が「サブスクリプション」サービスを中止することを発表しました。やはり損益的に合わなかったようです。しかし、業種によってはこのサービスが定着可能な場合もあると思いますので今後に注目したいものです。

このように「サブスクリプション」は一定額とはいえ料金を利用者から受け取るシステムです。その金額の設定次第では成功することもありそうに思えますが、「無料」でモノやサービスを提供するシステムは利用者から全くお金を受け取らないシステムです。

公共サービスであるなら税金という収入がありますので可能ですが、民間の場合は不可能です。子供が考えても「収入がなければ倒産する」のはわかります。しかし、実際に「無料サービス」というものも存在しています。では、どうやって「無料サービス」を可能にしているかと言いますと、それは広告料金です。

例えば、一昨年DeNAが無料タクシーというサービスを開始しましたが、その収入源は広告です。本来支払うべき運賃代金を利用者から受け取るのではなく、広告主から受け取るシステムです。しかし、よく考えてみますとスマホも、以前は本体代金を無料で提供するサービスを行っていました。スマホの場合は、通信料金で本体代金を賄っていましたので本体を無料にすることができました。

やり方はいろいろとあるにしても、なんらかの方法で収入を確保しなければサービスを継続できないのは当然です。

たまにですが、僕はなにかのきっかけで特定の歌を無性に聴きたくなることがあります。そういうときはネットで検索して聴くようにしていますが、もちろん無料です。しかし、中には著作権の問題で本人の歌声では聴けないことがあります。それでもなんとか試行錯誤をして本人の歌唱にたどり着いたときは、その歌を自分のPCに取り込みたくなります。

そのようなときも、今の時代は無料サービスがあります。無料でダウンロードできるのですが、問題が起きることもあります。以前はその問題は「ときたま」起きるだけだったのですが、最近は「毎回」に変わってきています。

その問題とは「パソコンにウィルスを仕込まれるリスク」です。詳しく説明しますと、ネットから楽曲をダウンロードするにはソフトが必要です。最近は「オンライン」でのサービスが主流になりつつありますが、そのオンラインサービスを利用するときに「なにか」を仕込まれるようです。

先月、ある楽曲をダウンロードする際に無料オンラインサービスを利用したのですが、それから頻繁に「このパソコンは破壊されるリスクがありますので、至急下記のボタンをクリックしてください」という緊急メッセージが表示されるようになりました。

僕の場合、表示されるのは画面の右下に立て5センチ横6センチくらいの大きさの文面ですが、似たような経験をした人は多いのではないでしょうか。このような緊急性の高そうな文面が表示されますと、焦ってボタンをクリックする人がいそうです。ですが、この段階ではまだウィルスに感染されてはいません。本当にウィルスが仕込まれるのは、ボタンをクリックしたときです。

僕が最初にこのやり口に出会ったのは大分前ですが、現在も続いているのをみますと、この手口で被害に遭っている人がまだいるようです。オレオレ詐欺ではありませんが、ウィルスを仕込まれての一番の問題は自分のPCを悪人が遠隔操作できることです。自分が利用している銀行のパスワードなども簡単にみられることになります。くれぐれもウィルスには注意することが必要です。

このように無料サービスにはマイナス面もありますが、費用がかからないという点においてはやはり有意義です。僕が最近無料サービスを利用するようになったことと言いますと、やはりニュース関連です。それと関連しているのが、新聞の購読をやめたことです。

実は、新聞の購読をやめることは少し不安でもありました。新聞というものは、子供の頃から家の中に置いてあるものでしたので、新聞を購入するのが当然のように思っていたからです。もちろん子供の頃に読む新聞欄と言いますと、テレビ・ラジオ欄ですが、それから年を重ねるにつれて、4コマ漫画、スポーツ面、生活暮らし面(相談コーナー)、社会面、政治面、経済面と広がっていきました。

真剣に丁寧に新聞を読むようになったのは30才を超えたあたりでしょうか。社会に関心を持つようになったことにつれて、読む範囲も広がっていったように思います。そして、意識するようになったのが、各新聞による違いです。新聞によって同じ内容が違って報道されることを意識しはじめたのですが、より強く感じたのは新聞購読をやめてネットでニュースを読むようになってからです。

新聞を購読していた頃は、習性と言いますか「せっかくお金を払っているのだから」という気持ちもあり、端から端まで丁寧に読んでいました。ですから自ずと、ニュースに接する時間はほぼ一つの新聞で占められていたことになります。ところが、新聞を読まずにネットでニュースを読むようになりますと、いろいろなニュースサイトで読むようになりますので、自然とニュースソースが増えることになります。

ニュースソースが増えることのメリットは、いろいろな視点を知ることができることです。また、一つのメディアによる偏向から逃れられることです。今の時代は、昔よりもメディアによる伝え方の違いが大きくなっていますので、その意義はより高くなっているように感じます。

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先週、イラン軍が民間機を誤って撃墜するという痛ましいニュースが伝えられましたが、根本的な原因は米国とイランの対立にあります。そもそも論で言いますと、トランプ大統領が前の大統領オバマ氏が締結した核合意から離脱したことが対立の発端です。

今回の誤射の前に、米国によるイラン軍幹部の殺害爆撃があり、それに対するイラン軍の報復攻撃もありました。そうした中で起きた悲劇です。せめてもの救いはイラン軍が誤射を認めたことと、両国ともに「戦争は望んでいない」と話していることです。

戦争のリスクが高まったときに、イラン女性のインタビューが放映されていました。女性は「戦争はなにも解決しない。起こらないでほしい」と話していましたが、殺し合いを喜ぶ人などいないはずです。それでも戦争が起きているのは、国を動かしている人たちが民衆を上手に扇動しているからです。

上層部にいる人たちは、自らが人殺しをすることはありません。現場にいないからです。青島刑事ではありませんが、戦争は会議室で起きているのではありません。現場で起きているのです。一般の人たちは、会議室で決められたことに踊らされないように、情報を選別し、さらに言うなら会議に出席する人たちを選考することが大切です。

じゃ、また。




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