女性閣僚ふたりが相次いで辞任しましたが、その辞任の弁は対照的でした。強気の松島氏に対して真摯な小渕氏といった感じでしょうか。そして、小渕氏の公認の宮沢氏も不適切な政治資金の使い道が明るみに出ています。安倍首相は後任を選ぶときに身辺調査をしないのでしょうか。それが不思議です。また、選ばれるほうもマスコミが詳細に身辺を嗅ぎまわることは百も承知のはずですので、そうしたことを前提にしてしっかりと管理をしていないことが不思議でなりません。
なにもSMバーが悪いとは思いませんが、政治資金の使い道としては正しくないのは誰が見ても明らかです。だからこそ、そうしたことを報告書に記載している神経に驚かされます。
個人が行う確定申告においても、経費支出の適正が問題になることがあります。本当に事業のために支出したものかどうかの判断ですが、政治資金はもっと厳格な判断がなされるべきです。なにしろ政治資金には国民から集めたお金も入っているのですから。
繰り返しますが、SMバーが問題なのではありません。…ちょっと、しつこく断りすぎかもしれません。人によっては、まるで僕がSMバーを好んでいるかのように想像する人がいるかもしれませんが、決してそうではありません。全くというわけではありませんが、そうではありません。
大人なのですから、そういった嗜好がある人がいても不思議ではありません。ですが、政治資金の支出としては不適切です。大人だからこそ、それは判断がつくはずです。それを行っていたのですから大人失格です。大人失格の人が政治家やその周りにいるのは間違っています。大人には大人としても責任があるはずです。
その観点からみますと小渕氏は大人になりきれていなかったようです。お父上の取り巻きたちが優子氏を担いで当選させたのが実情のはずですから、仕方のない面があるのも否めません。ですから、これからが本当の意味での政治家の一歩を踏み出すことになります。これまでは子供でこれからが本当の大人の政治家に脱皮することが求められます。
先週は、教育の世界でも大人としての資質が疑われるような事件がありました。僕が最も関心を示してしまういじめによる自殺です。今回もまたしても周りの大人が大人の責任を果たさなかったことが根本的原因と僕は思っています。
女子高生がいじめを苦に自殺したのですが、そこまでいってしまう前に防ぐ手立てはあったように思えてなりません。学校側の記者会見では、学校は自殺する以前にいじめを把握しており、それなりの対応をしていたそうです。「それなり」とは両者に話し合いをさせ握手までさせていたことです。学校側はそうしたことでいじめはなくなったと考えていたそうですが、なにをかいわんやです
このような単純な対応で事足りると本当に考えていたのでしょうか。それが不思議です。これまでにも幾度も、僕が記憶しているだけでも20年以上前からいじめによる自殺が報道されています。そうした事実に真正面から向き合っていたなら、そのような簡単な対応でいじめが解決できるとは思わないはずです。普通の大人であるなら容易に想像がつくはずです。
子供たちの周りにいるのはただの大人ではありません。「ただ」ではありません。千円でも1万円でもありません。れっきとした教育のプロの資格を持っている人たちです。そのようなプロの教育関係者が子供の心のヒダを捉えていないのが悲しくなります。
子供はまだ世界が狭いですので、対処をする術を知りません。ですから、大人が導くのが当然の責務です。少なくとも教育関係者の義務です。それを簡単に「話し合って握手をした」からと解決したと思っていたのはあまりに短絡な思慮です。
大人が大人にふさわしい対応を取っているなら子供のいじめは絶対になくすことができると考えている僕です。大人がみんな大人としての振る舞いをするなら本当は戦争なんてなくなるはずなんだけどなぁ…。
でも、今の大人って金儲けがうまい人のことを意味するのかもしれないですね。その証拠に一度にたくさんのものを買うことを「大人買い」っていうでしょ。
じゃ、また。