<フランチャイズシステム>

pressココロ上




 僕はgoogleのAdsenseをやっていますが、毎日クリックの結果を確認するのを楽しみにしています。なにが一番うれしいかといいますと、やはり「なにもしなくても」広告料がもらえることです。不労所得は人間の究極の夢の収入獲得方法ですので期待しないほうが無理というものです。
 先週の水曜日、いつものようにAdsenseのサイトを訪問しますと、画面の右上にいつもと違う表示がありました。そこにはつぎのように書かれていました。
「Adsenseを開始して本日が11年目の記念日です」
 文言は定かではありませんが、内容はこのようなことでした。もちろん自分では覚えていませんでしたので、「へぇ、僕って11年も前からやってたんだ」と感慨深い気持ちになりました。
 実をいいますと、サイトを開いた時期も定かではありません。サイトに書いてあるいろいろなテキスト類などから推測しますと2004年頃のようです。ということは、僕はサイトを開設してすぐにAdsenseを初めていることになります。
 ですが、僕の頼りない記憶をたどりますと、サイト開設当初はAdsenseははじめておらず普通のバナー広告を貼り付けていたように思います。ですからもしかすると、サイトの開設時期はもう少し早かったかもしれません。
 Adsenseをはじめた理由は広告バナーよりも運営方法が簡単だからです。広告バナーは自分で広告を貼りかえる作業が必要ですが、Adsenseは一度貼り付けたならあとはgoogle側で自動的に適切な広告に変更してくれます。これはとても便利なシステムです。
 さらにもっと重要な理由としてバナー広告が全く儲からなかったことがあります。もしバナー広告でそれなりの儲けがあったならバナー広告も続けたいたかもしれません。それに対してAdsenseはほんのわずかですが、収入が発生していたのです。それでAdsense一本に絞ったという経緯があります。
 しかし、Adsenseを楽しみにするようになったのも数年が経ってからでした。はじめた当初は一ヶ月に数百円だったのですが、次第に増えていき三千円を超えるようになっていきました。僕の基本的な発考えは「素人が広告で簡単に儲かるはずがない」というものですので数百円でも御の字の気持ちでいました。ですから千円を超え二千円を超えたときは「驚き」でした。なにしろ不労所得で二千円も入ってきたのですから…。
 前にも書きましたが、これまでで最も儲かったのは一昨年の4月で一ヶ月で2万円を超える広告料をもらいました。そのほかにも直接寄付をしてくださる方もいてこの月はこれまでにない利益を得ることができました。
 このような身に余る利益を獲得できた理由は、あるランキングサイトで僕のテキストが上位に入ったことです。実は、このときはうれしさよりも戸惑いのほうが大きかったのを覚えています。人間、身の丈を超えるうれしい状況になりますと落ち着かない気持ちになるものです。それとも、生来の小心者である僕だけに起きる気持ちなのでしょうか…。
 しかし、そうした好調が長く続くほど世の中は甘くなく、現在は3千円近辺を行ったりきたりといった平常状況に戻っています。
 僕のサイトは「脱サラ」をテーマにして情報を発信していますが、やはり10年以上も続けていますと、時代の移り変わりを感じます。それは若者の気質の変遷です。僕が脱サラをした20年前に比べますと…、書きながらよくよく考えてみますと、「20年」ではなくもう「30年」も過ぎているのでした。文章を書きながら自分でも驚いています。
 それはともかく30年前に比べますと、今の若者は安定志向が強くなっているように思います。特にここ3年~4年くらいで顕著になっているように感じます。僕のサイトは検索から訪問する方がほとんどですが、脱サラや独立に関連するキーワードで検索する人が減ってきています。この現象は僕のAdsense広告料にもマイナスの影響を与えているのですが、事実ですので仕方がありません。
 脱サラ経験者としての僕からしますと、今の若者の安定志向も理解できます。普通の若者が脱サラや独立といいますと、やはり飲食関係になります。資金的に少なくて済む業種ですし、食べ物商売ですのでリスクが少ないように思えるからです。
 しかし、テキスト等で書いていますように実際は簡単ではありません。特に近年はその厳しさが高まっています。僕が脱サラした時代よりも個人で商売して成功する確率は格段に低くなっています。それは業界内における競争がより激しくなっているからです。つまり僕が脱サラした時代よりも難しいということですが、そんな時代に若者が安定志向になるのも無理なかざることです。
 このような時代に独立を目指す人に魅力的に映るのがフランチャイズチェーンシステム(FC)です。そのFCのひとつについて先週、従業員に対する賃金不払いが報じられました。ニュースでも報じられましたのでご存知の方も多いでしょうが、塾のFCです。
 塾の講師は若者に人気のあるバイトのひとつです。理由は時給が高いからですが、以前からブラックバイトとして投稿サイトなどで指摘されることがありました。
 普通の一般的なバイトは時間ごとに給料が支払われます。それに対して塾の講師は授業の1コマごとに支払われるシステムになっていです。ですが、講師の仕事は授業以外にもあります。授業を行う前の事前の準備とか採点とか親御さんからの相談問い合わせなどです。今回の報道で明らかになったのは、こうした授業以外の業務・作業に対して賃金が支払われていない実態でした。
 これではあきらかにブラックバイトです。今年のはじめに牛丼のすき家でバイトが大量に辞めブラックバイトの象徴のように報じられましたが、講師というバイトはそれ以上のブラックということになります。なにしろ給料の未払いがあるのですから。
 このような実態から連想されるのはこの塾のFC加盟店の経営状況が悪化していることであり、それは本部の経営状況もが悪化していることを意味しています。
 僕は2つのFCに加盟した経験があり自サイトで経験談をテキストにしていますが、2つ目のFCは最後は倒産しました。そのFCは倒産の間際でも加盟店を募集していました。先の塾も今現在でも加盟店を募集していますが、独立を考えている人は慎重に行動することが必要です。
 僕はFCに懐疑的で、セブンイレブンを筆頭にしたコンビニにさえも健全企業として認める気持ちにはなれません。セブンイレブンはグループの中で圧倒的な好業績を出していますが、これは経営のやり方がうまいからなのではなくFCというシステムをとっているからに過ぎません。なのになぜ大手マスコミはその点を批判しないのか不思議でなりません。
 普通に考えてください。深夜割増の賃金を支払う必要もなくボーナスを支払う必要もない加盟店主に、店舗という現場での面倒なことはすべて押し付けているのですから利益が上がらないはずがありません。コンビニチェーン本部は本当に経営ノウハウに自信があるのならすべての店舗を直営店としてチェーン展開するのが筋というものです。
 独立を目指すビジネスマンの方々。フランチャイズチェーン本部には慎重に接しましょう。そして、本当の経営能力の有無を見抜く目を養いましょう。
 じゃ、また。




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