<丁寧な説明>

pressココロ上




「なにがどうなったのか」詳しくはわからないのですが、とにかくwindowsのプログラムのなにかが更新されたようです。たぶん今の時期はそのような時期のようで、僕はデスクトップとノートパソコンの両方を毎日使っているのですが、両方とも更新の通知がきてインストールが行われました。
僕としましては自動的に更新されるのは別に構わないのですが、設定が僕に相談もなく変更されるのはあまり感じのいいものではありません。PCは僕のものなのですから僕に許しを得てから変更するのは筋というものです。
今回、勝手に変更されたのは幾つかあるのですが、とりあえず不便を感じたのはネットを見るときに最初に立ち上がるブラウザーが「エッジ」になっていたことです。Microsoftは「エッジ」を普及させたいようでなにかにつけてエッジの使用を勧めてきます。しかし、IEに慣れている僕としては使い勝手が多少悪くとも慣れているものを使いたくなります。
そのほかに変更になっていたのは音楽を聴くソフトです。mp3をクリックしますと自動的に始まるソフトがGrooveになっていました。これも僕はメディアプレーヤーに慣れていますので戻しました。
このような自分自身の行動から考えてみますと、人間というのは新しいものに変更するのはよほどのことがない限り抵抗があるようです。これを保守的というのかもしれませんが、使い慣れているもののほうが気楽であるのは間違いありません。
僕は格安スマホを使っていますが、スマホユーザー全体からみますとまだまだ少数派のようです。総務省からの要請もあり、大手キャリア各社が値段を抑えたプランを次々に発表しています。しかし、格安スマホを使っている僕からしますと「まだ高い」という印象があります。
実際に値段だけを比較しますと大手キャリアのほうが高いのですが、格安スマホよりもシェアを取っています。本来なら安いほうに消費者は流れるものですが、そうはなっていないのはシェアを占めるだけのノウハウを持っているからです。
実を言いますと、大手キャリアは高いと言いつつも「仕方ない」と思っている部分もあります。それはお客様が相談しやすい環境を作っていることです。例えば、スマホの調子が少し悪いとき、契約しているショップに相談に行きますと丁寧に対応してくれます。「調子が悪い」どころではなく「使い方がわからない」ということだけでも対応してくれます。大手キャリアの魅力は丁寧な対応をしてくれるということになりますが、それを可能にしているのは割高の値段設定をしているからともいえます。丁寧な対応を可能にするにはショップを運営するために家賃や水道光熱費がかかります。それだけではありません。説明する人の人件費もかかりますし、研修費もかかります。丁寧なサービスを提供するにはそれ相応のコストがかかるのは当然です。
それに対して格安スマホはほとんどを自分で行う必要があります。最初の設定までも自分で行わなければなりません。その最大の理由はショップを構えていないことです。家賃や人件費などを抑えることで格安を可能にしています。しかし、最近は格安スマホも家電チェーンと提携するなどをして丁寧なサービスを提供することを試みているようです。今後どのような展開になるかわかりませんが、消費者に対して丁寧な説明をできるように工夫しなければ格安という魅力も褪せることになります。
先月は火災保険の満期を迎えましたので代理店の方とお話をする機会がありました。その代理店の方とは長いつき合いですので自動車保険にも加入しています。たまたま話の中で通販型自動車保険のシェアの話になりました。僕が最近経済誌で読んだ「通販型自動車保険のシェアが10%にも満たない」という記事に驚いた、と話しますと「車のディーラーさん経由で契約する人がまだたくさんいる」とのことでした。
よく考えてみますと、自動車を初めて購入する人は自動車保険についての知識をほとんど持っていないのが普通です。ですから「言われるがままに」自動車保険に加入しても不思議ではありません。このような現実を見ますと、自動車保険のシェアが劇的に変化することは当分ないように思います。
ですが、自動車保険については面白い話を聞きました。「大分先のことではありますが、将来的には自動車保険は保険会社が扱うのではなく自動車メーカーが扱うようになる」というものでした。今でさえ新しい車には自動ブレーキが付いているのは普通になってきています。その技術がさらに進むなら自動運転も夢の話ではなくなってきます。そうなりますと、事故を起こしたときの責任は「運転者ではなく自動運転を提供している自動車メーカーにある」ということになります。一つの技術の進歩はいろいろな方面に影響を与えます。
一つの出来事がいろいろんな方面に影響すると言いますと、安倍政権を揺るがしている家計学園問題も同じような状況になってきています。以前、「本当の悪者」というタイトルでコラムに書きましたが、時間が経つにつれ新たな事実が次々に出てきています。
まず、家計学園問題の「おさらい」としてこれまでの経緯を簡単に説明いたします。
この問題が表に出てきたきっかけは森友学園問題で安倍首相が知人に便宜を図ったかどうかで追及された延長として、「家計学園に便宜を図っていたという事実があった」と文科省の前事務次官が証言したことです。それに対して菅官房長官が「怪文書」とか「人間性に問題がある」などと反論したことで問題が大きくなりました。
この問題の核心は次の点です。
「家計学園が獣医学部を新設するにあたって安倍首相が便宜を図ったからどうか」。
これまでの展開では前川氏が主張する「安倍首相もしくは政権側から働きかけがあった」という説明のほうが説得力がありました。しかし、ここにきて安倍首相側が有利になるような証言が続いています。一例を紹介しますと、閉会中審査の場で前愛媛県知事の加戸守行氏が「10年以上前から家計学園は開設の申請をしていた」と説明したことです。さらに加戸氏は今回の家計学園関連の問題について「国家戦略特区でゆがめられた行政が正されたというのが正しい発言だ」とまで語っていました。
実は、この指摘についてはまた前川氏からの反論もあるのですが、その反論についてもそれ以前の政治状況が関係していますので事実関係を整理するのが困難になっています。ですので、さすがにこのあたりまでにきますと、問題が複雑になってしまい、焦点をどこに当てていいのかわかりにくくなっています。ですから、政治にあまり関心のない人は「引いて」しまうことになりそうです。
僕としましても、いったい誰の意見が「真っ当」で「常識的」で「正論」なのかわからない状態です。この複雑で絡み合った状況を解きほぐすには安倍首相本人が公の場所に出て説明するのが一番よい方法です。
そもそも言っていたじゃぁ、ありませんか。「丁寧に説明する」って。それしか解明する方法はありません。
じゃ、また。




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