イカ： 久しぶり…。元気してた？
タコ： うん。まぁまぁかな。イカくんは？
イカ： 僕もまぁまぁ。
タコ： どうしたの？ 急に呼び出したりして。
イカ： 別に大した理由はないんだけど、ただ…。
タコ： ただ、なに？
イカ： うん。このコラムってアクセス解析できるでしょ。
タコ： そうだよね。どういう経路でこのコラムにきたかわかるよね。
イカ： たまに検索エンジンからくる人もいるんだ。
タコ： いるだろうね。どんな単語で検索したかもわかるよね。
イカ： 普通はさ、自分の調べたい単語で検索するじゃない。
タコ： 当然だよね。
イカ： この前「イカさんタコさん」で検索した人がいたんだよね。
タコ： ハハハ…。おもしろ～い。
イカ： でしょ。その人いったいどうして「イカさんタコさん」なんて単語で検索したのかな。
タコ： そうだよなぁ…。「イカさんタコさん」で検索してなにを調べたかったんだろ。
イカ： 僕、おもわず笑っちゃった。そしたら急にタコさんに会いたくなっちゃって。
タコ： そうか。イカくんに会えたのもその人のおかげだなんだ。その人に感謝です。
イカ： ところで、今週紹介してる「金融広告を読め」どう思う?
タコ： なかなか面白かった。
イカ： ああいうのを読むと銀行なんか信用できないよね。
タコ： それは言いすぎじゃないかな。銀行に限らずどこの会社だって自分とこの商品を売るためにいろいろ工夫するの当たり前だと思うけど。
イカ： それはわかるけど一般の人を騙しちゃいけないよ。
タコ： 別に騙してないよ。ただわかりにくくしてるとは思うけど…。でもそれも工夫の範囲だよね。
イカ： そうかなぁ。僕には都合のよいことばっかり強調して悪い点は隠してると思うけど。
タコ： イカくんは甘いよ。営業というかモノを販売するのって大変なんだよ。
イカ： それはわかるけど…。
タコ： わかってないよ。世の中でモノを売る職種についてる人たちはみんな必死でやってるんだよ。
イカ： でも騙しちゃいけないよ。
タコ： だ！か！ら！！ 騙してるんじゃなくて工夫してるんだよ！
イカ： そんな怒らないでよ。
タコ： じゃぁ、聞くけど。もし悪い点ばっかり強調したら売れると思う?
イカ： 売れないだろうね。
タコ： でしょ。企業はモノやサービスを売って利益を出さなくちゃ存在できなくなるんだから。
イカ： じゃぁ、利益を出すためならなにをやってもいいの？
タコ： もちろん法律の範囲内だよ。
イカ： 法律を守ってたらなにをやってもいいの？
タコ： 当たり前だよ。
イカ： 僕は違うと思うな。倫理観が必要だと思う。ホリエモンが逮捕されたのだって結局倫理観がなかっ たからだよ。
タコ： それは違うね。ホリエモンが逮捕されたのは単純に法律を逸脱したからだよ。
イカ： 倫理観とは関係なく？
タコ： そう。だいたい企業活動に倫理観なんてふさわしくないよ。
イカ： どうして？
タコ： 倫理観ってあやふやだから。
イカ： あやふや？
タコ： 人によって価値観が違うように倫理観も人によって違うはずなんだ。
イカ： それはいえるかもしれない。
タコ： そんなあやふやなもので企業が活動してたら大混乱になるよ。
イカ： 確かにルールがあやふやだと困るよね。
タコ： 僕、思うんだけど倫理観を持ち出す人って心の底に利益を求めることを罪悪視してるよね。
イカ： 前に読んだ「福祉革命」(小倉昌男著)にそんなこと書いてあったよね。
タコ： そういう人はアダム・スミスの「国富論」を読むべきだね。
イカ： そんな難しいの読むの面倒くさいや。
タコ： その「面倒くさい」が金融機関の狙い目なんだよ。
イカ： そうか。
タコ： 目に見えたり使ったりできる普通の商品と違って金融商品って文章を読まなくちゃいけないから面倒くさいでしょ。
イカ： そうそう。
タコ： でもそこを頑張らないと自分が損するんだよ。今度、金融庁が金融界に「パンフレットをもっとわか りやすくするように」お達しを出したからもっとわかりやすくなると思うよ。
イカ： よかった。そしたら僕も少しは金融のこと勉強して損しないようにするよ。
タコ： そうそう。自分で調べるのが大切だよ。頑張ってね。
イカ： うん。…あれ？
タコ： どうしたの？
イカ： 今週、これでおしまいの雰囲気だね。
タコ： うん。
イカ： 今週はオチないのかなぁ。
タコ： そうだよね。毎週オチがあるよね。
イカ： おかしいよね。聞いてみよう。お～い円山く～ん。
円山： いや～申し訳ない。オチができなかったんだ。お詫びに大喜利を始めます～。司会は円楽さんです～。
円楽： どうもどうも、それでは大喜利と言えば「なぞかけ」ですね。
円山： はいはい。
円楽： お題は「今週の＜私のココロ＞」なんぞいかがでしょう。
円山： いいですね。
円楽： では、今週の「私のココロ」とかけてなんととく？
円山： じゃぁ、野球でいきますか。
円楽： 野球ですか、いいですねぇ。それでなんととく？
円山： ツーストライクと追い込みながらホームランを打たれた佐々木主浩投手のつぶやき、ととく。
円楽： 元横浜の佐々木主浩投手ですね。さてそのこころは？
円山： （人差し指と中指を見つめながら）……落ちなかった。
じゃ、また。