<テレビ取材>

pressココロ上




 先月の初旬にあるテレビ制作会社からメールがきました。内容は取材です。なんの取材かといいますと、脱サラでラーメン店を開業して「失敗した」体験についての取材です。メールによりますと、TBSテレビ「大後悔時代」という番組を制作するそうです。
 「大航海」と「大後悔」をかけたシャレた番組名ですが、取り上げる内容はラーメン店に限らず「脱サラ」や「田舎暮らし」、そして「年金」など幾つかあるようでした。その中でラーメン店の体験者ということでネット検索を通じて僕に白羽の矢が立ったようでした。
 もちろん僕としましてはとても光栄なことですので喜んで承諾したのですが、「顔出しのインタビュー」はさすがに辞退しました。ほんの数十秒間といえども、素人がテレビに出演するのはあまりに不安が過ぎます。世間から賞賛されるような内容ならまだしも決して他人さまに自慢できるような体験ではありませんのでなおさらです。
 最近はテレビ界で失敗体験の番組がブームになっているようで、テレビ朝日の「しくじり先生」なども高視聴率をとっています。僕がたまたま見たのはサッカーの前園選手の放送分でしたが、家族で見るのにもふさわしくそして人生勉強にもなる番組という印象でした。ほかにはホリエモン氏やゴースト作曲家で有名になった新垣氏など名だたる人たちが出演しているようです。
 このように芸能人や有名人ですと、失敗した体験さえもネタとして活用することができます。ですが、素人の場合はプライベートの生活が脅かされるのがオチです。
 というわけで、結局電話取材という形で約1時間半取材を受けたわけですが、僕以外にも10人くらいの方々に取材をしたそうです。担当者の方と話のやりとりをする中で僕のほうからもいろいろな質問をしてみました。
 まず取材をする相手を見つける方法についてです。僕に依頼がきたのは僕のサイトを見たからです。こうした行為はごく普通のことで僕のサイトに訪れるほとんどの方は検索結果からたどり着くパターンです。前にも書いていますが少しだけ自慢をしますと、僕のサイトは「脱サラ」や「開業」で検索しますと必ず上位に入ります。だからこそ取材相手に選ばれたのですが、とてもうれしいことです。
 ちょっと話が逸れますが、検索に関して先月僕を悩ませることがgoogleから発表されました。たぶん僕だけではなく、検索上位を狙っている人たち全員の悩みだと思いますが、それは「ランキングを決める要素に、モバイルフリーを含める」というものです。
 「モバイルフリー」を簡単に説明しますと、「PCだけでなくタブレットやスマホで適切に表示される」ことです。普通のサイトはPCで表示されることを前提して作られていますので、画面の横幅が広くなっています。ですから同じ画面をスマホで見ようとすると見られないということはないのですが、やはりPC用の画面を無理やりスマホの画面に収めるのですからどうしても文字が小さく表示されます。それで文章を読むためには文字を大きくしたりスクロールしたりなど手間がかかります。また、文字と文字が近すぎますと、意図しない箇所をタップすることも起きます。つまり、PC用のサイトはスマホには適していない状態になっていることになります。
 このようなサイトをモバイルフリーにするには対応の方法が幾つかあるのですが、僕のようにサイトをHP作成ソフトで作っている素人には簡単ではありません。ですので困ってるのです。実は、googleはランキングの決め方を定期的に変えているようです。なにかの記事で読みましたが、google adsenseを本業にしている人たちは死活問題ですのトラブルになることもあるそうです。
 「ランキングの決め方を変えている」ことは僕自身も感じることがあります。1年に1回か2回ほど訪問者が激減することがあります。ですが、半月ほど経ちますと元の順位に戻っていましたのでさほど気にすることもありませんでした。しかし、先の記事を読んで合点がいったのでした。
 googleから通達がきていろいろ調べますと、「モバイルフリーになっていることをランキングの要素の含める」と発表されたのが先月の21日らしく、それから7週間の猶予があるそうでした。たぶんサイト運営をしている多くの方々がモバイルフリーにすべく奮闘しているのではないでしょうか。もちろん、僕も頑張っていますが、勉強することが多すぎて中々進まないというのが正直なところです。
 僕などがgoogleに文句を言ってもなんの意味もありませんが、それでも言わせてもらうなら、情報を探している人は端末の見え方を気にすることはないはずです。その証拠に、今の段階で僕のHP内のテキストを読んでいる人は7~8割がすでにスマホ関連の端末です。今の僕のHPはモバイルフリーになっていません。それでも読んでくださっているのです。PCで読んでいる人は2割くらいしかいません。この事実はつまり検索者は端末での見え方などあまり気にしていないことになります。
 僕がなにを言いたいかといいますと、googleが情報を探している人のことを本当に考えるなら、端末の種類をランキングの要素に含めるのは間違っているということです。検索者は本当に役に立つ情報に出会うことを求めているはずです。僕の憶測では、本当のgoogleの理由は広告を間違ってタップされることを防ぐことにあるように思っています。実際、僕もスマホの狭い画面では意図せずに広告をタップすることがあります。
 話を戻します。
 先ほど「制作会社の担当者が10人くらいの方を取材」と書きましたが、この中で廃業している方は3割くらいで残りは現役の方々ということでした。廃業している方が少ない理由を担当者の方に尋ねますと、取材をお願いしても「終わったことだから」という理由で了承をもらえなかったようです。つまり「過去の辛い思い出は早く忘れたい」というわけです。人間誰しも嫌な記憶を蘇えらせたくはないものです。
 また、残りの現役の方々も現状の収支は「トントン」という答えが多かったそうです。体験者の僕としては、それが一般的なラーメン店の実態だと思います。マスコミなどで取り上げたりするお店は特殊な例に過ぎません。また、そうした店も時間の経過とともに一般的なお店になっていきます。行列ができていたお店がブームが去ったあとに廃業した例は枚挙に暇がありません
 実は、今月に入ってからもテレビ関係者からの取材依頼がありました。やはりサイトを見て連絡をしてきたのですが、この会社は制作会社ではなくリサーチ会社でした。リサーチ会社と制作会社の違いを先の取材の方に教えていただいていたのでその知識が役に立ちました。
 制作会社は情報を集めるために自分たちで情報の入手先を探しますが、それだけでは足りないのでリサーチ会社にも依頼するそうです。するとリサーチ会社は取材を受けてくれそうな相手を探して制作会社に紹介するという構図です。
 実は、リサーチ会社からの依頼に対しては「先月取材を受けていること」を書き添えて取材了承の返信メールを送ったのですが、それ以降全く音沙汰がありません。あまりの失礼な対応にちょっと憤っているのですが、先月の取材の方からテレビ制作業界の大まかな構図を教えてもらっていたので、あっさりと水に流すことができました。
 僕はマスコミに対しても問題点を感じていますので、取材を受ける際には幾つかのお願いをしました。例えば、情報を偏らずに集めること、答えを先に決めずに取材をすること、ストーリーを勝手に作らないこと、などです。取材の方は「素人がなんと生意気な」と思ったと思いますが、それでも真摯に対応してくださいましたし、全体的に真面目な印象がありました。ですので受ける気になったのでした。でも、そのくらいのことをいってもいいですよね。だって、無報酬なのですから…(笑)。
 じゃ、また。
追伸: 僕の受けた取材がどれくらい使われているか、またどのような使われ方をしているかはわかりませんが、放送日は6月10日(水) 19:54~22:00 です。
 じゃ、じゃ、また。




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする