<感動>

pressココロ上




残暑お見舞い申し上げます。本当に暑い日が続きます。実は、僕は体温が低いようでほかの人が暑いと感じるときでもあまり暑さを感じない体質です。昨年書きましたが、現在僕は寝るときは妻と部屋を別にしています。理由は、暑さを感じるレベルが違うからです。妻が「暑い」とクーラーをつけますと僕には寒く感じてしまうのです。ですので昨年から夏の期間は寝るときに部屋を別々にすることにしました。いわゆる夏の夜だけ家庭内別居ということになります。
実は昨年は居間のエアコンが故障していました。かなり年季の入ったエアコンでしたので、修理を依頼しようかどうか迷っているうちに夏が過ぎてしまったという状況でした。ですが、さすがに今年は新しいエアコンを購入する予定で、6月ころから考えていたのですが、今年の暑さを考えますと早めに購入しておいて正解でした。
今年はエアコンを購入する気持ちにはなっていましたが、具体的な日にちなどは特に考えていませんでした。それを6月に購入したのは、ある意味偶然です。
僕はたまに妻と一緒に大手家電チェーンに電機マッサージ機を利用するために行きます。よく見る光景だと思いますが、マッサージ機が並んでいて自由に試すことができる「あれ」です。あのマッサージ機は「試す」という名目で自由に利用できるのですが、日曜祭日は販売者がいて落ち着いて椅子に座ることができません。しかし、平日ですと誰もおらず、文字通り自由に利用することができます。
6月の初旬のある日、いつものようにマッサージを終えたあと、なんとなく「エアコンを見に行こうか」という話になりました。そのときは購入するつもなどなく下見をするというくらいの軽い気持ちでした。
売り場に行きますと、まだ夏本番前でしたのでほかにお客さんもおらず、僕たち夫婦だけでした。販売員さんも見当たらなかったので誰に気を遣うこともなく好きなように見て回っていました。すると、僕たちに気づいた販売員さんがさりげなく近づいて来て話しかけてきました。
「どういったエアコンをご希望ですか?」
こういうときお客の立場としてはしつこくつき纏われるのは抵抗があります。ですので「ええ、まぁ…」などとあいまいに答えていました。すると、この販売員さんは「なにかありましたらお声をおかけください」と離れて行きました。
販売員さんは40才くらいの男性でしたが、チェーン店の制服を着ていませんでしたので派遣の方のようでした。僕はこの男性のしつこい接客をしない姿勢に好印象を受けました。僕は商品を購入したり契約をするときは販売員さんとの相性を大切にします。僕はこの男性と相性が合うと感じました。
そこで僕はエアコンの選び方などを質問して、いろいろと話したのですが最初の印象どおりにこの男性が気に入りましたのでそのまま購入することにしました。このあと一気に夏がやってくることになり、エアコン購入は工事が思うようにできず苦労していると報じられていました。その意味で言いますとあのときに購入したのは大正解だったと思っています。
先週は、そのエアコンが効いた部屋でアジア大会を見ていたのですが、スポーツの素晴らしさを実感しています。どうして、スポーツってこんなに人を感動させるのでしょう。もしかしたらスポーツ大好き人間の僕だからかもしれませんが、水泳競技ではついつい大声で応援していました。
実は、アジア大会がはじまるまではさほど注目と言いますか関心も持っていなかったのですが、競技がはじまりますと僕の中で一気に盛り上がっていきました。この一因は日本選手が活躍していることにあるのは間違いありません。もし、競技の結果が芳しくなかったならこれほど興味も持たなかったでしょうし、関心も示さなかったように思います。
重要なことは結果を出すことです。結果が伴わない限り周りから注目されることもないでしょうし、感動を呼ぶこともありません。どこかのCMではありませんが、感動は「お金では買えないもの」です。
感動という言葉で僕が印象に残っている会話があります。記憶がおぼろげなのではっきりとした場面ではないのですが、それは「巨人の星」に出てくる牧場春彦君が誰かと話す場面です。「誰かと」とするのは記憶がおぼろげであるからにほかなりません。
巨人の星の主人公は「星 飛雄馬」ですが、牧場春彦君は星君と同じ高校に通う漫画家志望の青年でした。その牧場君が漫画家を目指していく過程で「感動」について考える場面がありました。牧場君は「感動」を「勝利をした人とか成功した人を見て憧れる気持ち」と考えていました。
ですので漫画で物語を作るときも「無理やりに勝たせたり、成功させる物語」にしていたのですが、「誰か」に「それは違うんじゃないか」と戒められるのです。その「誰か」は牧場君に「感動とは、別に勝利する必要もなければ、成功する必要もない」。感動とは「人の心を動かせることなんだ」と諭すのです。牧場君はその言葉を聞いて「目から鱗が落ちる」感覚を得て、その後漫画家としてステップアップして行くことになります。
巨人の星はスポーツ漫画の金字塔ですが、僕の中ではなぜかこの牧場君のエピソードが強く心に残っています。それにしてもここに出てきた「誰か」って誰なんでしょうねぇ…。自分でも知りたい気持ちになっています。どこかの編集者かな…。
じゃ、また。




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