<排水桝>

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今週のタイトルはあまり聞きなれない言葉ですが、「はいすいます」と読みます。「どういったものか」といいますと、建物内にある「キッチン」や「トイレ」など各所で使った水が出ていくところです。ですので「排水」なのですが、「桝」は少しばかりわかりにくいかと思います。

「桝」ですのでまさに「桝」の形なのですが、最近はプラチック性のものもあるそうですが、通常はコンクリート製で各所から流れ出てきた排水が合流する設備です。その合流して集まった排水が「桝」から公共の下水道へ流れていくのが一般的な排水システムです。普通の戸建ての場合、数か所あるそうですが、我が家の場合は、私が把握している限りでは2箇所あります。

先日、寝る前に洗面所で歯を磨いていたところ、洗面台の水はけが悪いことに気がつきました。そこで翌日の夕方に洗面台下の排水管をU字の形をしたものも含めて全部取り外し、ゴミの塊などをきれいに取り除きました。しかし、今一つ水の引きの悪さが解消されない感じでした。そこで、本当に久しぶりに「排水桝」の中を見ることにしました。すると僕は恐ろしい光景を見ることとなりました。

蓋を開けたところ、排水桝の一つの側面の四分の一くらいが壊れてなくなっていたのです。この排水桝を最後に見たのは4年くらい前でしょうか。我が家の場合はトイレの排水管とお風呂・キッチンの排水管は別々になっており、トイレの排水はお風呂・キッチンが合流する排水桝には行かずにそのまま直接下水道に流れる構造になっています。

4年ほど前そのトイレの排水管が詰まったことがあるのですが、このときの「詰まり」は自分で直しました。「直しました」と簡単に書きましたが、普通は一般の人はそうそう簡単にできる芸当ではありません。僕がその芸当を身につけるまでにはいろいろな経緯があるのですが、それは本日のメインではありませんので省略いたします。

その4年前にトイレの詰まりを直した際に、ついでにお風呂・キッチンが合流する排水桝も点検しました。そのときにはまだ排水桝は壊れていませんでしたので、排水桝の側面が壊れたのはそれ以降ということになります。

当然のことですが、僕は壊れている排水桝を見て焦りました。排水桝の側面が壊れているということは、その壊れている個所から排水が建物の下に流れ出ていることになるからです。しかもよくよく見ますと、排水桝の底には小石が砂利のようにそこらじゅうに散ら巻かれている、というよりも「敷き詰められている」といった感じになっていました。僕はとっさに時間の経過とともにコンクリが劣化して「溶けてしまった」と想像しました。

そこで修理業者に依頼することになりますが、「なんでも自分でやってみたくなる」性分の僕としては、やはり「DIYで直せないものか」と考えてしまいます。今の時代は本当に便利です。ほとんどのことはネットで情報を集めることができます。特にYouTubeはいつも重宝していて、修理などは実際の作業の様子を動画で見ることができます。やはり文字で説明されているのと動画では理解のしやすさが段違いです。

今回も「排水桝」を修理している動画を探したのですが、実は最初にネットで検索する段階ではまだ「排水桝」という名称を知りませんでした。ですので、名称から探す必要があったのですが、「排水管 修理」で検索をかけましたところ、「排水桝」という名称にたどり着くことができました。へぇー、「排水桝」って言うんだ、といった感じです。

お目当ての動画を探していますと、専門業者が作業していたり、業者でないDIY好きな人が直していたり、中には不動産業者さんがモルタルを塗っていたりする動画もありました。それらを見ていてわかったのは、今の僕の知識と技量では「できない」ということでした。先に書きました「トイレの排水づまり」を自分で解消できたのは、修理作業しているところを直接間近で見ることがあり、道具を買い揃えていたからです。

排水桝の修理は、特に側面の一部が破壊されている状況では、僕がDIYで修理をするのは到底無理でした。そこで「業者に依頼」することになるのですが、難問なのは「業者の選定」です。ラーメン店時代の体験談でも書いていますが、水道関連の修理業者は本当に玉石混交です。良心的な方ももちろんいるでしょうが、「ぼったくり」や「ふっかけ」をする業者がいる割合が高いのが実情です。

理由は、依頼する側が「緊急の場合」が多いからです。例えば、「トイレの排水が詰まっている」とか、「お水がでなくなる」とか、「水があふれている」など、水関連の修理は、ほとんどのケースが緊急性が高い状況になっています。

「相手の弱みにつけこむ」ではありませんが、焦っている気持ちを見透かして「ぼったり」「ふっかけたり」できる状況になっています。数年前にインターフォンの修理を業者に依頼したことがありますが、インターフォンの場合は水道関連と違い緊急性はありません。インタフォンが鳴らないからといって困ることはあまりありません。どうしても出てほしい欲しい人はドアをノックしたり大声で呼んだりします。それに対して、水道関連の修理は依頼者が追い詰められた状況になっています。

そうしたことを承知している中で業者を探すのですが、ネットで良心的な業者を探すのは容易ではありません。それでもどこかに依頼しなければいけませんので、いろいろなサイトを比較して4社ほど選び順番に電話することにしました。

水道の修理を受ける業者はほとんどと言っていいくらい、電話を受ける部署と実際に作業をする業者は別々になっています。一つの会社が依頼を受けてその会社の従業員が作業をすることは稀です。そのシステムはFCに似ていますが、電話を受ける部署を本部とするなら、実際に作業をするのは各地域の加盟している業者です。ですので、本部に電話をしますと、実際の作業者から折り返し電話がくるようになっています。

僕が最初に問い合わせた本部も「折り返し作業者から連絡する」システムになっていました。10分ほど過ぎた頃に担当する方から状況確認のための電話があったのですが、その際のやり取りに不安を覚えました。

その方は僕の話を一通り聞いたあと「とりあえず高圧洗浄をして、そうすると排水桝の本当の状態がわかるので、2万~3万くらいですから」と言って電話を切りました。どこに不安を覚えたのかといいますと、「高圧洗浄をやりたがっている」のが見えたからです。

実は、排水トラブルに対処する際、業者は高圧洗浄をとてもやりたがります。なぜなら、とても容易に高利益を得られるからです。1時間もかからない時間で4万~5万円も稼げる仕事は魅力です。ですので、僕は「見積もり」だけをお願いする心づもりでいました。

翌日、業者の方には先手を打って「排水管の高圧洗浄よりも排水桝の修理の見積もりをお願いしたい」旨を伝えました。その方は壊れている排水桝を見るなり、空いている穴に持っていた布製の手袋を押し入れながら「これは左官業者さんにお願いしたほうがいいと思いますよ」と話しかけてきました。

僕はその方とやり取りをしていて「排水桝の修理について、あまり経験がない」ように感じていました。いろいろな場所で「排水詰まりとか水漏れを解消する業者の広告物」を目にすることが多いですが、我が家にも頻繁に放り込まれます。たくさんの業者がその広告媒体を使っていることから競争が激しいことがわかりますが、裏を返すならそうした業界・業種の利益が高いことを示しています。

こうした業者もFCに似ているシステムだろうと想像しますが、僕の経験からしますと実際に作業をしている方々は水道・排水修理の経験が浅い人が多いように思います。先ほどの業者の方も「排水桝」にあまり詳しくなかったのは、おそらく水道関連業界の経験が少ないからでしょう。ですので、高圧洗浄をやりたがることになります。できる作業が少ないのでどうしてもそのようになります。実際、業者の方に排水桝のおおよその修理金額を尋ねても答えられませんでした。

この業者の方が帰ったあと、すぐに排水桝の修理を得意としていそうな業者を探すべく幾つか電話をかけたのですが、今の時期はどこも忙しいようで、見積もりにくる日にちさえ数日後という状態でした。というわけで、まだ排水桝は直っていないのですが、本日ようやく業者を決めることができました。

この続きはまた来週報告したいと思います。

じゃ、また。




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