<免許更新>

pressココロ上




 選挙前から予想されていましたが、結果はやはり民主党の圧勝でした。選挙結果を受けて鳩山代表が会見をしていましたが、驕る素振りもなく好感です。また、麻生総理も惨敗を厳粛に真摯に受け止めている感じがしてこちらも好感です。麻生さんは総裁を辞任するようですが、僕は麻生さんを気の毒にも思っています。テレビで解説者が「民主党の勝利ではなく、自民党の敗北」と話していましたが、至言です。自民党は、麻生さんの前の二人がわずか1年で政権を投げ出していたりして「無責任の印象」は免れませんでした。そうしたことが積み重なり、国民はチェンジを支持したように思います。このような流れの中で誰が総理であろうとやはり自民党は惨敗していたのではないでしょうか。問題はこれからの政権運営です。民主党のマニフェストはどれも「国民受けのする」政策ですが、これを実行するとなると大変なはずです。ですが、是非とも国民が幸せになるような国にしてほしいものです。
 さて、政権が変わろうとも僕の生活が急に好転するはずもなく、社会の末端で生活している僕は今まで同様一生懸命日々を生きていかなければなりませぬ。そんな僕が今月免許更新の期限を迎えました。
 今年2月に妻の免許更新について書きましたが、僕も今年更新をする年でした。実は、僕の近所に住んでいる方はノンビリしている性格の持ち主のようで更新手続きを忘れてしまいただ今教習所に通っています。ノンビリな性格も筋金入りでして、なんと約1年前に失効していたそうです。たまたま1ヶ月ほど前に気づき、それであわてて警察に問い合わせたところ新たに試験を受ける以外に方法はなかったそうです。それにしても1年間も失効した免許で車を運転していたとは、なんとも豪傑な方です。
 そんな実例を目の当たりにしていましたので、更新の案内ハガキがきたときは「とにかく忘れないように」と肝に銘じていました。
 前回更新したのは5年前です。昔は免許の有効期限は3年間だったのですが、前回より5年間になったように思います。やはり3年毎に更新手続きをするのと5年毎では面倒さが違いますので免許保持者にしてみますとうれしい限りです。これも規制緩和の一端でしょうか。
 妻のように無事故無違反の鬼、あっ、間違えました。無事故無違反の人はわざわざ試験場まで出向く必要はなく近くの指定された警察署で更新手続きをすることができます。しかし、僕のように違反が1回でもある子羊、あっ、間違えました。違反がある人は試験場でしか更新手続きを行うことができません。
 僕は「違反がある」と書きましたが、実は案内ハガキで知らされるまで自分が違反をしていたことを忘れていました。ハガキには「駐車禁止違反1回」と記されていました。自分では全く記憶がないのです。違反をしたということは罰金を払ったはずですので妻に尋ねてみましたところ、「なんとなく罰金を払ったような記憶があるようなないような」と曖昧な返答でした。まぁ、警察に問い合わせるのもどうかと思いましたので僕は試験場に出かけました。
 僕はどこであろうと混雑しているところが嫌いですので、できるだけ混んでいない日を選びました。お盆休みは「たぶん空いているだろう」と予想し14日に行きました。案の定空いていました。案内ハガキには「車でのご来場はご遠慮ください」と書いてありましたが、「14日なら空いているはず」という思い込みで車で出かけました。僕の思い込みは当たりで駐車場に待つこともなく停めることができました。
 試験場に向かう車の中で妻と話していて思い出したのですが、昔は更新手続きができる期間が1ヶ月しかありませんでした。誕生日の1ヶ月前から誕生日までの1ヶ月間だけです。今は誕生日を挟んで前後1ヶ月間ありますので全部で2ヶ月間です。その間に手続きをすればよいのですから本当に便利な世の中になったものです。
 妻の更新手続きのときに書きましたが、妻は視力検査で1度不合格になりしばらく時間を開けたあとに再度挑戦して合格しています。妻は少々視力が悪いので検査前から一抹の不安がないこともありませんでした。つまり「一度の不合格は想定内」であったとも言えます。それに対して、僕の場合は老眼ではありますが、視力が悪いことはありません。ですので不安があるはずがないのですが、そうでもないのです。僕は「深視力検査」が不安でした。
 僕は二種免許を持っていますので深視力検査も受けなければいけません。深視力検査を具体的に紹介しますと、3本の棒が横に並んでおり両端の棒は固定されていますが真ん中の棒が前後に動く検査です。真ん中の棒が前後に動く中で3本が並んだと思うときにボタンを押し検査官に知らせるのですが、この「3本が並んだ」判断が難しいのです。正直に告白しますと、僕は勘で押していました。だって、よくわからないのですから仕方ありません。そんな状態ですから、僕はボタンを押しながら内心ドキドキしていました。何回かボタンを押し、無事僕は合格となったのですが、本当に合っていたのかどうか自分でも自信がありません。僕の推測では、「僕の年齢で不合格にするのは忍びない」という検査官の温情で合格したのではないか、と思っているのですが実際はどうなのでしょう。
 でも、更新が無事に済んでよかったぁ。次回はまた5年後です。前回の更新のあと、「5年後って、どうなってるのかなぁ」と思ったんですけど、今回も同じような感想を持ちました。次回の更新時は60才前です。そのときもまだ苦労しながら生活しているのかしらん…。
 5年後の世の中がよくなっているかどうかは、国会議員の皆さんの力量にかかっているわけですけど、議員免許の合否を決めるのは僕たち国民です。果たして、今回の議員免許合否の判断は正しかったのでしょうか…。今後も見守っていくことが大切です。
 ところで…。
 立候補者のポスターを見ていて思うことがあります。それは人間の老化です。もちろん新人の方は前回がありませんので比べることはありませんが、前回も立候補している方のポスターを見ると自然と見比べてしまいます。今回の選挙が決まってから立候補者の皆さんはポスターを新調していますが、そのポスターを見て「おっ、老けたな」などと妻と話していました。
 僕は今年自動車免許の更新をしたわけですが、僕は免許を取って以来、毎回期限が切れた免許証を大事に保管しています。妻が大切に布袋にしまってくれています。
 今回も免許更新をした日の夜、妻が古い免許証をしまおうと布袋を持ってきました。そのときたまたま娘がいたのですが、娘は昔の免許証が珍しいらしく年代を追って見ていました。しばらく見ていたあと、僕の顔を見て一言…。
「お父さん…、老けたね」
 じゃ、また。




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする