<ところ変われば…>

pressココロ上




 僕はたまにこのコラムで自サイトの解析をご紹介していますが、久しぶりに今週は解析報告をしたいと思います。
 以前から書いていますように、僕のサイトを訪問する方はほとんどが検索結果からやってくる方々です。たま~に、わけのわからないサイトからのリンクでやってくる方がいますが、僕は「なぜ、そのサイトから僕のサイトにこられるのか」わかりません。しかし、僕としましては訪問していただけるだけでうれしいので、そこまで追求するつもりもありません。
 検索からくる方のリンク元をみますと、現在は yafoo と google が半々くらいです。僕の記憶では、解析を導入した当初は yafoo の比率が7割くらいと高く、その後 google が台頭しだした頃には google が7割くらいだったように思います。そして、現在が半々ですから、「落ち着くとこに落ち着いた」といったところでしょうか。
 検索語句に関していいますと、最初の頃は「らーめん(ラーメン)屋・店」や「開業」などがほとんどでしたが、途中から変化していきました。例えば、「パスタ屋」や「カレー屋」などでも「開業」にまつわることでしたら、僕のサイトがひっかかるようなっていました。
 実は、このような検索結果に僕は驚いています。僕のテキストは「ラーメン店の開業」に関することについて書いていますが、その根本概念は「飲食業」全般です。実際、飲食業をやっている方は、ほとんどの方が「飲食業であるならその業種は問わない」と思っているはずです。基本的に、飲食業はどんな業種でも経営方法は共通しているからです。
 僕はこのように考えていますが、テキストにはここまで詳細に書いているわけではありません。テキストを読んだ方でも、全員がその深部にまでテキストの内容を読み取るとは思えません。だからこそ、僕は驚いています。
 検索プログラムはいったいテキストの内容をどこまで理解しているのでしょうか。
 例えば、「パスタ屋 開業」という検索語句でも僕のサイトが上位に入っていたわけですが、僕のテキストには「パスタ」の「パ」の字も書いてありません。それにも関わらず、「パスタ屋 開業」の検索語で僕のサイトが上位に入るのは、検索プログラムが「テキストの内容」を理解していることになります。さらにいうなら、「僕が考えていること」ともいえるかもしれません。僕はそれが不思議でなりません。コンピューターの進歩を実感する瞬間です。
 そのほかにもいろいろな語句の検索で僕のサイトにやってくる方がいますが、その中で印象に残る語句は「修行」です。例えば「ラーメン 修行」などで検索している方がいるのですが、これなどもテキストの内容を理解していないと上位に入らない語句です。僕にはコンピューターも「修行している」とさえ思えます。
 今のお話は僕のメインサイトに関するものでした。僕にはそのほかにコラムのブログもありますが、ここでの検索語句はいろいろです。基本的に、ブログは毎週そのときどきの出来事をテーマにして綴っていますので、メインサイトと異なり根底に通じているテーマがありません。ですから、検索語句も毎回違っています。
 このように根底にテーマがない僕のブログでも「訪問してくださる方がいる」ということは検索で上位に入っていることの証でもあります。そして、そのときの検索語句は「ネットで頻繁に目にする語句でない」ことは自明です。なぜなら、頻繁に目にする語句であるなら、僕のようなサイトは絶対に検索上位に入れないからです。
 例えば、僕がコラムでAKB48やサッカーW杯のことを書いても、検索で上位に表示されることは間違ってもありません。つまり、目にする機会が少ない語句で検索されることが僕のブログが上位に表示される条件です。簡単にいいますと、僕のブログは検索では容易に上位に表示されないという意味です。ですから、僕のブログへの訪問者は圧倒的にリピーターです。
 リピーターの割合が高いことは、僕にとって大きな励みですが、それとともにうれしいことは、コラムを過去に遡って読んでくださる方がいることです。中には、半年分くらいをまとめて読んでくださる方もいます。こうした行動をとる読者は僕のコラムに興味を持ってくださったからだと推測できます。そして、その興味もたぶん「いい意味で」だと勝手に想像しています。もしかしたら「反発して」の読者もいるかもしれませんが、「嫌い」ならわざわざ時間をかけて半年分も読まないでしょう。ですから、「いい意味で」興味を持っていただけたのだと解釈しています。
 これまで書いてきましたように、僕のブログは検索で訪れる方が少ないので、自ずと解析結果に出てくる検索語句も少ししかわかりません。そして、その数少ない中で上位に入るのが「青が散る」という検索語句です。
 先週のことですので覚えている方もいるでしょうが、「青が散る」という語句は先週もこのコラムに登場しています。先週このコラムに書いたのは偶然ですが、先週を除くならわずか2回しかありません。そのわずかな回数の中、上位に入ったということは「青が散る」の語句が書かれているサイトやブログが少ないことを示しています。つまり、マニアックな語句ということです。裏を返せば、検索する人も少ないことでもあります。
 今、僕は「久世塾」という元TBSプロデューサー久世光彦氏が主宰していたシナリオ作家塾の講義をまとめた本を読んでいます。
 ご存知ない方のために久世氏について簡単に紹介しますと、「時間ですよ」とか「ムー大陸」などTBSで高視聴率を勝ち取っていた名プロデューサーでした。久世氏という方は局内で「天皇」と呼ばれていたほど実力者だったそうです。因みに、出身大学は東大です。ご存知の方も多いかもしれませんが、テレビ局というところは東大出身者が多いのです。
 かつてTBSは「ドラマのTBS」といわれたほど、名ドラマをたくさん輩出していました。「青が散る」もそうですが、「ふぞろいの林檎たち」というドラマも僕は大好きでした。自分の青春を思い出すドラマです。この「ふぞろいの林檎たち」は山田太一氏がシナリオを書いたことで有名ですが、このドラマを演出したのは鴨下信一氏というディレクターです。鴨下氏も東大出身なのですが、ふたりは同期です。
 久世氏と鴨下氏は性格が正反対のように僕には映っていました。久世氏は「天皇」と呼ばれていたほどですから、自信家で傲慢さが前面に出るタイプだったのでしょう。それに比べ、鴨下氏は物腰が柔らかく誠実そうな雰囲気をかもし出していました。
 かつて、TBSはオウム真理教事件に関して大失態を犯したことがありました。そのときのTBSに対する社会や世間からの批判・非難の嵐は凄まじいものがあり、下手をするとTBSがなくなるかもしれない、というほどの危機でした。そのときにいろいろなメディアに出て謝罪を繰り返していたのが鴨下氏でした。当時僕は、鴨下氏の身体全体から出ている腰が低く誠実そうなオーラが事件収拾に大きな役割を果たした、と感じていました。
 書いているうちに、話が横に逸れすぎてしまいました。元に戻します。
 僕が「久世塾」を読む気になったのは、僕が好きな「青が散る」のシナリオを書いた方が講師として登場していたからでした。予想どおり、興味深いことが書いてありました。
 「青が散る」が放映されていた当時、僕はもう結婚していました。そんなことは関係ないのですが、毎週金曜の夜8時がくるのを楽しみにしていました。
 そんなある金曜日の午後7時半ごろ、駅から降りて商店街を歩いていたときです。僕のうしろを歩いていた女子大生ふう二人の会話が聞こえてきました。
「今日、『青が散る』だね…」
 僕はこの言葉を聞いてひとり悦に入っていました。「青が散る」を楽しみにしているのが僕のほかにもいたことがうれしかったのです。それくらい、僕は「青が散る」が好きでしたし、多くの人も好きだろうと思っていました。
 ところが、この番組は「打ち切り」になってしまったのです。先ほどの本を読んで知ったのですが、本来の予定より3回も早く終わることになってしまったのでした。理由は、視聴率がよくなかったからでした。僕の感覚的には「視聴率はよいはず」でした。なにしろ、「うしろを歩いていた若い女性がふたりも」あの番組を楽しみにしていたのですから。なのに…、なのに…、「視聴率が悪かった」なんて…。
 これまで、僕はこの番組の「視聴率が悪かった」という事実がどうも解せませんでした。どう考えても「人気はあった」と思えるからです。もちろん、根拠などありません。ですが、「ふぞろいの林檎たち」が人気を博していたのですから、この番組が人気がないはずがありませんでした。しかし、現実は「ふぞろい…」が高視聴率で「青が…」は低視聴率でした。僕の悩みは「人気と視聴率のギャップ」でした。
 その僕の悩みを解決する一端が今回読んだ本に書いてありました。
 「青が散る」は幾度か再放送をされているらしいのですが、なんとなんと…、再放送のときは視聴率が高かったそうです。しかも驚くべきことに、本放送の視聴率よりも高かったらしいのです。この事実は僕をうれしくさせました。本放送時に視聴率が悪かったのは、放映された時間帯が適切でなかったからと考えられます。もし、「ふぞろい…」と同じ時間帯であったなら視聴率も高かったかもしれません。いえ、そうに違いありません。
 皆さん、現在うまくいかないことがあったとしても、それは単に「ところ」が悪いからにすぎないかもしれません。「ところ」とは場所だけを指すのではありません。時間やタイミングなど環境・状況のことです。「ところ」が変わればまた違う展開もきっとあります。あきらめず腐らず地道に生きていきましょう。
 ところで…。
 AKB48の指原莉乃さんの移籍の件でエンタメ界がかまびすしいですが、僕などはこうした動きさえもAKBを活性化させるための秋元氏の作戦のひとつのように思えてしまいます。今の時代は、企業はいかにして人件費を削減しようかとリストラや出向などいろいろな策を練っていますが、そうした社会状況を意識した対応と見えなくもありません。時代を読むに長けている秋元氏ですので、全く意識していないことはないでしょう。
 それにしても、当事者である指原さんにとっては晴天の霹靂だったでしょう。総選挙で4位に躍進して喜んだのもつかの間ですから、そのショックも想像に難くありません。願わくは、「ところ変われば…」で移籍先で活躍して本家を見返してほしいものです。
 実は、僕の妄想としては、AKBのメンバーが大人たちに反乱を起こすことを期待しています。指原さんへの措置に対してメンバー全員が抗議をし、高橋キャプテンを中心に管理をしている大人たちに異を唱えるのです。もし、実現したならそうした行動もファンたちから支持されることは間違いありません。もしかすると、今の不公平な社会状況を変えるきっかけにさえなるやしれません。
 あ、すみません。おじさんのたわごとでした。
 じゃ、また。




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