<オンリーワン>

pressココロ上




 なんといっても先週のトップニュースは「SMAPの解散」報道です。なにしろNHKのニュースでも伝えたそうですから、注目の大きさがわかるというものです。
 僕たち夫婦は決してコアなファンというわけではありませんが、それでもスマップの活躍と僕たちの人生との軌跡を関連づけて考えるクセがあります。なぜなら、脱サラでラーメン店を開業した頃とSMAPがデビューした頃がほぼ重なるからです。ラーメン店を営んでいますと帰宅時間はどうしても遅くなりますが、昔フジテレビで「夢はモリモリ」というスマップが出演するバラエティ番組がありました。それがSMAPを見るようになった最初だったように思います。
 確か「夢はモリモリ」のメインは森口博子さんと森脇健児さんだったように記憶していますが、そのサブメンバーの位置づけでスマップも出演していました。その後、スマップは現在の時間帯で「SMAP×SMAP」をはじめるわけですが、「夢はモリモリ」はその後にSMAPをメインとする番組を作る前準備という位置づけだったのかもしれません。
 それはともかく今回のSMAPのマスコミの報道ぶりを見ていまして、僕はSMAPの一員である木村拓哉さんの結婚会見のときを思い出しました。木村さんくらいの存在になりますと、「好き」と同じくらい「嫌い」な人もたくさんいますので褒めすぎるのもアレかと思いますが、僕は記者会見における木村さんの態度を堂々としていてとても好感した記憶があります。本当に褒めすぎるのはナニかと思いますが、レポーターたちの意地が悪く執拗な追求を真正面から受け止める覚悟が感じられた男らしい会見でした。
 僕の頭の中には木村さんが大勢のレポーターに囲まれてマイクを突きつけられている映像が残っています。先日、DAIGOさんと北川景子さんの結婚報告記者会見がありましたが、木村さんの会見はあのような会場を設定したものではなく、コンサート終了後に楽屋を出た場所でのいわゆる囲み会見でした。しかもたったひとりで出てきてたったひとりで受け答えをしていたのです。
 「ひとりで」と書きましたが、これは簡単なことではないはずでした。なぜなら妻となる工藤静香さんが妊娠4ヶ月だったからです。つまり、今でいう「でき婚」ですが、今ほど「でき婚」が認許されていない時代ですから、マスコミから集中砲火を浴びるのは必須の状況でした。そこに「たったひとり」で出て行ったのですから、僕が感動した理由が想像してもらえると思います。僕はこのような対応をした芸能人を木村さん以外にこれまで見たことはありません。この状況がどれほどきついものであるかは芸能人でなくとも想像がつきます。
 因みに、僕は木村さんより18年前に「でき婚」していたのでした(*^ワ^*)
 …余計なことを書いてしまいました。
 さて、今回の「SMAP解散」報道に関してですが、メンバーのうち何人かが単独で生出演する番組がありました。しかし、当人たちが解散報道に関して触れることがなかったようです。ただ木村さんはラジオ番組で「話せる時期がきたら、お話しする」と語ったそうですが、つまり今の段階ではまだ決定した結論ではなく流動的ということことになります。ただし、ジャニーズ事務所が「そういう議論があること」を認めるコメントを発表していますので単なる噂の類でないのは事実のようです。
 事務所も認めてはいますが、詳しい状況まではわかっていません。ある程度信憑性が高いのはデビュー当事から担当していた女性マネージャーが退社すること、そしてその方とメリーさんの関係が思わしくないことです。そして当初伝えられていたのは、メンバーのうち木村さんひとりが事務所に残り、ほかの4人のメンバーが独立する意向であることです。もし、これが事実であるならこれも40才を過ぎたビジネスマンとしての大人の行動パターンのひとつと捉えることもできます。
 よく言われることですが、SMAPの一番の功績はアイドルがバラエティ番組に進出したことです。ただ歌って踊るのではなくトークをやったりコントをやったりなどアイドルのその後のひとつのパターンを作ったことです。
 昔のアイドルと違い今のアイドルはスポーツ番組やニュース番組でMCを務めたりもしています。ちょっと話は逸れますが、ジャニーズの亀梨さんがスポーツ番組の中でプロ野球のピッチャーの160キロのストレートをキャッチャーとして受けていたのには驚かされました。今のアイドルは単なる若い女の子にもてるだけの存在ではないことを証明していました。
 話が逸れたついでにもう少し続けますと、昨年の紅白歌合戦の白組先頭バッターは郷ひろみさんでしたが、郷さんはジャニーズ事務所を独立した先駆者です。もう還暦を過ぎている郷さんですので40年以上経っていますが、アイドル独立の先鞭をつけた方です。
 また、郷さんはアイドルがニュース番組のMCを務めた元祖でもありますが、郷さんは英語の勉強もしたりなど努力家です。そうした姿勢を僕はいつも尊敬しながら見ていました。僕の想像では、アイドルを卒業しなければいけない時期に自分の今後の進む道を模索していた時期のように思います。
 アイドルに限らず誰でも成長するに従ってものの見方や考え方が変わってくるのは当然です。たぶん、SMAPのメンバーも各人がそれぞれの心の中でそうした思いがわきあがってきたのでしょう。ただそのときに忘れてほしくないのは、純粋な心であることです。どこかに邪心があったなら、その判断はあとから後悔するものになります。
 一ファンとして望むのは、せっかく25年間もグループを続けてきたのですからグループ内で対立などしてほしくありません。そのような姿を見るのはあまりに悲しい気持ちにさせられます。
 もし、一部報道にあるようにジャニーさんが「一度辞める」と言ったことを理由に「解散を中止する」ことを認めないとするなら、SMAPの力をみくびっている結果になるはずです。ジャニーさんが大人の対応をしてくれることを願っています。
 ジャニーズ事務所の大先輩に近藤真彦さんがいますが、近藤さんのインタビューを読んだことがあります。そこにはジャニーさんの優しさが書かれていました。
 近藤さんは10代をアイドルとして活躍したあと、自動車レーサーの道を選びました。つまり芸能活動を休止したのですが、事務所には在籍していたそうです。そして、レーサーとして活動していたのですが、資金的に苦しくなったときにジャニーさんに助けを求めたそうです。それは芸能活動を再開することを意味しますが、ジャニーさんは快く引き受けてくれたそうです。近藤さんは感謝の気持ちを忘れないといっていました。
 SMAPの問題は結論がどうなるかはわかりませんが、どちらにしてもメンバーがののしりあうような姿だけは見せないことを祈っています。
「オンリーワン」は「ひとりだけ」という意味ではないはずです。
 じゃ、また。




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