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僕は最近、風刺動画をYouTubeに投稿しているのですが、その動画を作成する際にイラストが必要になることがあります。以前より書いていますが、僕は「真ごころ」はあるのですが「絵ごころ」が全くありません。なにを描いても幼稚園児の絵になってしまいます。

僕が主に使うイラストは「似顔絵」です。社会風刺ですので、政治家の似顔絵を使うことが多いのですが、その似顔絵を探すのにいつも苦労しています。5~6年くらい前でしょうか。「Free」という概念がビジネス界で席捲したことがあります。無料からお金を生み出す戦略が注目されたわけですが、それ以降いろいろな分野で「無料」が広まっていきました。

話は逸れますが、僕が最初に「無料」からお金を生み出す戦略に出会ったのは、青汁を販売していた大手企業でした。かれこれ20年くらい前のことですが、僕はラーメン店を廃業したあとに副業として青汁の販売も始めました。そのときに契約した企業の販売手法はそれまでにない特殊な方法でした。

その方法とは、最初の1箱を無料で配るというものです。販売員の研修会で創業者の講演を聞いたことがありますが、「無料で配る」戦略をはじめたときの反響の大きさをうれしそうに話していました。この企業はその販売手法と、悪役で名をはせていた俳優さんが「マズイもう 一杯」というCMが当たり大成功をおさめました。一躍時代の寵児ともなっていきました。

いつの時代もそうですが、成功は未来永劫続くわけではありません。この企業ものちに売上げ不振に陥り紆余曲折を経て、現在は大手ファンドに買収されています。

話を戻します。イラスト探しです。

僕が風刺動画を作る際に利用するのは、無料でイラストを利用できるサイトです。いろいろある中で僕は「イラストAC」というサイトを利用することが多いのですが、残念ながらこのサイトでは「似顔絵」がほとんどありません。そこで似顔絵を無料で使わせてくれるサイトを検索によって探すわけですが、これがなかなか大変です。

以前は、「見つかりにくい」とは言いつつもそれなりに気に入った似顔絵サイトに到達することができました。ところが最近は、検索で僕の要望にかなっていそうなサイトを見つけたとしても、そのサイトに移動すると邪魔をされることが多くなっています。悔しいことに、日を追うごとその傾向がますます強くなっているように感じます。

どのような「邪魔」かと言いますと、目当てのサイトを開いて数秒しますと、突然ロボットのようなイラストとともに、「許可」と「ブロック」が出てきて「サイトを見たいなら『許可』をクリックしてください」と表示されるのです。

いかにも怪しげな展開ですので、僕は毎回そこで閉じるのですが、調べますとやはり典型的な悪質サイトへの誘導手法でした。こうした邪魔ロボットが、僕が見たい似顔絵サイトのほとんどに出現します。僕の想像では、「無料で似顔絵を提供するサイトを快く思っていない有料サイトが妨害している」と思っているのですが、どうでしょう。

なにかいい方法はないか、と思案しています。

似顔絵に限らず、僕はなにか情報を探すときは、ネットで検索することが多いのですが、検索をしていますと本当に世の中にはいろいろなサイトがあることに驚かされます。よく「ネットばかり見ていると、情報が偏る」と言われますが、僕からしますとそうした意見はステレオタイプ的と感じます。僕は反対に、ネット上で接する情報は「偏る」よりも「広がる」と思っています。

「情報が偏る」と危惧する人たちは「人は見たいものしか見ないから」と主張していますが、「見たいものしか見ない」のはネットとは関係はありません。紙情報にしたところで見たいものしか見なかったなら「偏り」ます。利便性という面で考えるなら、紙情報のほうが手間や費用がかかりますので、「偏り」は強くなるようにさえ思います。

手間や費用の面から考えますと、ネットほど利便性の高いツールはありません。「タップ」や「クリック」をするだけでたくさんの様々な情報に接することができます。その理由のひとつに、ネットのほうで僕が興味がありそうなことを推薦してくれる機能があります。いわゆるレコメンドという機能ですが、自分が関心がありそうな情報をCMも含めて推薦してくれます。

しかし、ネットによる「情報の偏り」を指摘する人たちは、このレコメンド機能こそが「偏り」の根源問題と捉えています。

先ほども書きましたが、ネットの利便性の一番は「タップ」「クリック」といったたったひとつの動きだけで情報に接せられることです。ですから、「偏り」に不安を感じるなら、賛成と反対の両方の意見を検索すればよいだけです。そうしますと、賛成・反対それぞれの意見の幾つかをレコメンドしてくるようになります。賛成にしても反対にしてもひとつの意見ではないはずです。自分では気がつくことができないさまざまな賛成・反対意見を紹介してくれるのですから、これほど効率的なことはありません。

このように、ネットが理由で情報が偏ることなどはあり得ませんが、そのネットのレコメンド機能により、僕が昨年後半に知ったサイトについて紹介したいと思います。朝倉未来さんというYouTuber兼格闘家の方がいるのですが(もしかしたなら順番が逆で、格闘家兼YouTubeかもしれませんが)、そのサイトを知ったのはまさにレコメンド機能のおかげです。

僕はボクシングや格闘技が好きなのでそうした系統のYouTubeをたまに見ているのですが、その際に右側に出てくるレコメンドチャンネルの中に朝倉さんのYouTubeがありました。YouTube界では有名だと思いますが、「ボッタくりバーに潜入する編」です。これが実に面白かった!もし、レコメンドされなかったなら僕は朝倉さんのサイトに出会うことはなかったでしょう。

そして、最近気に入っているのが、ボクシングの世界チャンピオン3人が出演しているYouTubeです。YouTubeの世界ではチャンネルというようですが、チャンネルはテレビ番組と同じです。ただひとつ違うのは、放送時間が決まっていないことと、いつでも見ることができることです。そこが違う点です。

「チャンネルがテレビ番組と同じ」ということは、出演する人の知名度や技量も大切ですが、結局は制作する側の人たちの技量やセンスがチャンネルの登録者数や視聴回数を左右することになります。朝倉さんのチャンネルが成功しているのは、もちろん朝倉さんの知名度や人間性も大きいですが、それと同じくらい制作している人のセンスも大きいと思っています。

さらに、チャンネル成功のために最も大きな要因となるのは制作陣との関係性です。両者の関係性が良好であることが必須要因のように思います。関係性が良好であるためには、それぞれの人間性やお互いに対する信頼感が必要であるように思います。朝倉さんのチャンネルからはそうした雰囲気が伝わってきます。

今回、チャンネルについて書こうと思ったきっかけは、先日、清原和博さんのチャンネルを見る機会があったからです。残念ながら、清原さんのチャンネルからはあまりよい印象を受けませんでした。制作に携わっている人たちの振る舞いや言動にちょっとした違和感を感じたからです。カメラワークを評価するには僕は素人すぎますが、撮影している人たちからにじみ出てくる雰囲気に、あまりにも品格が感じられなかったのが残念でした。

清原さん、大丈夫かなぁ…。

じゃ、また。




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