<イカさんタコさんシリーズ>

pressココロ上




イカ 「またテロがあったね」
タコ 「ホント、恐ろしい世の中だよね」
イカ 「でもテロの人たちもかわいそうかもしれな い」
タコ「えっ、テロを容認するの?」
イカ「いや、違うよ。テロはやってはいけないことだけど止むに止まれぬ事情があるんじゃないかな」
タコ「やっぱ、容認してるじゃん。平和を乱す人たちをかばっちゃいけないよ」
イカ「平和って言ってもそれは僕たちだけが平和ってだけだよ。つまり自分たちだけのことしか考えてないんだ」
タコ「そうかな」
イカ「そうだよ。もしテロの人たちも今の生活に満足してたら平和を乱すようなことしないよ」
タコ「でもだからって暴力に訴えるのはやっぱいけないよ」
イカ「でもほかに方法がなかったらどうすればいいの?」
タコ「口で言えばいいんだよ」
イカ「口で言い負かされたらどうするの」
タコ「周りの人に仲間になってもらって応援してもらうんだ」
イカ「じゃぁ、多数決ってことだよね」
タコ「ま、最後はそうなるかな」
イカ「じゃ、多数決でも少数派になって意見が通らなかったら?」
タコ「う~ん…」
イカ「…だろ。平和って多数派の人たちが思ってるだけの感覚なんだ」
タコ「じゃぁ、自分の意見が通らなかったら暴力で訴えてもいいってこと?」
イカ「いや、そうじゃないんだけど…。…そうだ! 少数派の意見も取り入れて両方が納得するようにすればいいんだよ」
タコ「あのさ、ちょっと話違うけど…。郵政民営化で小泉さんは少数派の意見を全く入れないみたいにするみたいだけど、それはどう?」
イカ「あれはさ、少数派の意見を入れちゃうと郵政民営化の意味がなくなっちゃうんだよね」
タコ「じゃぁ、少数派を無視しろ!ってことになるじゃん」
イカ「う~ん…。でもものごとを進めるときはある程度犠牲も仕方ない面もあるし…」
タコ「あ、なんかひどいこと言ってるな。じゃぁ、イカ君はアスベストで亡くなった人たちも仕方ないと思ってるんだ」
イカ「いや、そんなことはないよ。会社は従業員に危険な業務をさせない義務があると思ってるんだ」
タコ「でもイカ君の考えだと会社は利益を出すためにはある程度従業員の犠牲も仕方ないってことにならない?」
イカ「タコ君は僕の言葉尻ばかり捕らえてるけど僕の基本的な立場は『弱い人の立場の気持ちもわかってあげる』だからね」
タコ「でも『犠牲は仕方ない』って言ったじゃない」
イカ「なんかタコ君はわかったようなことばっかり言うけど弱い立場を経験したことあるの?」
タコ「ない…かな」
イカ「僕はもしかしたら将来、仕事で干されるかもしれないんだ。干されたらキツイよ」
タコ「あー、スルメになるってことね」
イカ「そう。ウチには代々伝わっている言葉があってね。『干されてもあきらめるな』って言うんだ。すごいでしょ!」」
タコ「なんだ。自慢話か」
イカ「自慢話なんかじゃないよ。事実を言ってるだけ」
タコ「僕には自慢話に聞こえるけど…。まぁいいや。僕はイカ君と言い争って、それで多数決になって挙手になると最終的には負けるのわかってるから今日はもうこれでおしまい」
イカ「そうだよ。絶対僕が勝つんだ。10対8で」
                                じゃ、また。




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