先週はリサイクルショップの話を書きましたが、今週はリサイクルショップに「売った」お話です。在宅時に、ときたま訪問業者がやって来ます。一番多いのが「屋根のリフォーム業者」ですが、ほとんどがニュースなどでよく聞く「インチキまがい業者」といった感じです。そして最近よく来るのが「買取業者」です。
僕の経験上、買い取ってくれる品物として最初に言ってくるのは「カメラ」です。「使わなくなったカメラありませんか?」というわけです。それから貴金属や着物などへと話を進めていくのですが、我が家には貴金属類や着物などはありません。ですが、僕は壊れたデジカメを7~8個ほど持っていました。なんとなくの印象ですが、買取業者が言う「カメラ」とは「一眼レフカメラ」を指しているように思っていました。そこで尋ねますと、案の定「デジカメ」は断られるのがいつものパターンでした。
ところが、先日来た業者は「デジカメでも大丈夫です」とのたまいました。半信半疑で2個ほど見せますと、なんと「1つ1000円で買い取る」と言うのです。「えっ、1000円!?」。僕は思わず声が出てしまいました。壊れてまったく使えないデジカメを1000円で買ってくれるそうです。僕はすぐに言いました。「ちょっと待ってください。もっと持ってきます」
調子に乗った僕は残りの壊れたデジカメと、嫁いだ娘が置いていった古いデジカメも出しました。しかし、あまりの多さにたじろいだのか、ほかのデジカメの金額は500円と、半分の金額に査定されてしまいました。正直「あやしい」とは思ったのですが、ちゃんと一つ一つ丁寧にスマホで写真撮影をして機種を確認しながら査定していましたので、見逃すことにしました。
結果、壊れたデジカメ7~8個(正確な数はわかりません)、娘の使えるけどかなり古いデジカメ1つを総額6300円で買い取ってくれました。うれしかったです。これまで書いてきましたように、僕はリサイクルショップにしょっちゅう行っていますが、その際に「買取」についてもチェックをしていました。その肌感覚で言いますと、壊れたデジカメは買い取ってくれたとしても「50円~100円くらい」、もしくは「買取拒否」になると思っていました。それがなんと6300円です。帰宅した妻に話しますと、妻も驚き喜んでいました。
それから数日後。妻が2階から「お父さん(僕の父)の遺品の袋から切手が出てきたぁ」と、うれしそうな声を出しながら降りてきました。袋の中を見ますと、記念切手を収集したアルバムのような冊子が数冊出てきました。おそらく妻も数日前の「カメラ買取の出来事」が頭に残っていたのでしょう。「これ、売れるかも…」
早速Googleマップで近くの買取業者を探しますと、結構な数の店舗が出てきました。最近は流行っているようです。そういえば、テレビのCMでも買取業者の広告がありました。その中から車で10分ほどのお店に行くことにしました。その会社はテレビでも広告を打っている名の知れた会社です。やはり知名度がありますと安心します。
一応行く前に電話で問い合わせますと、「訪問査定」を勧められました。「無料でお伺いいたします」と営業トークを展開するのですが、自宅を業者に知られるのはあまりいい気分ではありません。昨今の強盗事件などのニュースを見聞きしますと、やはり不安が募ります。
「予約なし」でも構わないとのことでしたので、「待たされる」ことを覚悟でお店に行きますと、物腰の柔らかい、スーツをきちんと着こなした30歳前後の男性が出てきました。運よく前のお客さんが終わったばかりのようで、すぐに査定に取りかかってくれました。実は切手が見つかった日の夜、妻は全部の切手の合計額を計算していました。僕がニュースを見ているときに、隣でなにやら切手を片手に電卓をいじっていたのですが、合計額を出していたのです。半端な数量ではない切手をコツコツ計算していたのです。なんとすばらしい!
のちにこの妻の行動の素晴らしさがわかるのですが、業者の男性が査定をしても、妻同様30分~40分くらいはかかります。なにしろ4~5冊(はっきり数は覚えていません)にびっしり入っている切手を1枚1枚計算していくのです。その作業を見ながら、申しわけないという気持ちとともに感心することがありました。それは、電卓をたたきながら僕たちと営業トークもすることです。しかも30分~40分もかかりますと、営業トーク以外に世間話もすることになります。それもしっかりとこなしながら、切手の計算もするのです。僕は大げさではなく感嘆していました。
さて、計算が終わりに近づいた頃、男性は言いました。「最初にお断りしておきますが、買取金額は一般的には額面のだいたい3割くらいの金額になるのが普通なんです」。そして、計算が終了したあとに合計額を教えてくれました。「額面で1万6千…円でしたので、買取額は4500円(この金額はあいまいです)となります」。
ここで、妻が前に計算していたことが活きてくるのです。妻が計算した合計額は「1万9千円」を超えていました。それがなんと3千円も少ないのです。買取金額が「額面の3割」というのはひとまず置いておいて、合計額が「3千円も少ない」のはやはり不信感を持ちます。「検討させてください」と言って、お店をあとにしました。
帰宅する車の中で落胆しながら「ほかの業者にも当たってみようか」などと話してはいましたが、すぐに行動を起こすことはしませんでした。そうこうしているときに、ふとあることを思い出しました。僕たちは毎週ヨーカドーに行っていますが、そこに催事で買取業者が定期的に来ていたことです。それまでは、そうした業者を見かけてもなんの興味も関心も持ちませんでしたが、「切手を売ること」に関心を持ったことで、そうした業者を思い出したのです。これも、あの「デジカメを売った」ことがきっかけです。
そこで、ヨーカドーに次に催事で買取業者が来る日を問い合わせました。その日に合わせて切手を持って行ったのですが、心配だったのは「切手の買取をしているかどうか」です。買取業者がすべて切手を買ってくれるとは限りません。ですので、最初はその催事の前を通りすがりを装い、「いかにも今興味を持った」ていで「切手も買い取ってくれますか?」と尋ねました。「もちろん買い取ります」と返事を確認してから、切手を取りに車に向かいました。
催事場に戻りますと、さきほど対応してくれた男性が待っていました。テーブルと椅子のある場所に案内され、席につきました。査定してもらうのは2度目ですが、その話はせず切手を取り出しますと、やはり量に驚いていました。それでも丁寧に1枚1枚計算し、また前のお店の男性と同様、世間話をしながら電卓をたたいていました。ここでも僕は感動です。いわゆるマルチタスクというのでしょうか。僕には絶対にできない芸当です。
世間話をしつつ感心しながら計算が終了するのを待っていますと、今回の業者は前の業者と違うことを言ってきました。「一般的にこういう切手というのは額面の7割くらいで買い取るのが普通なんです」。僕は心の中で驚きました。「え、7割!?」。前の業者の倍以上です。僕たちが平静を装って「そうなんですか」と答えますと、男性は合計額を告げました。「1万9千…」。ここまでの金額を聞いて心の中で安心・納得しました。妻が計算した金額とほぼ同額だったからです。切手の点数にすると数百点になるのですから、いくらかの計算違いはあっても不思議ではありません。ですので、千円単位まで合っていただけで満足です。妻と顔を合わせますと、妻も満足しているようでした。
1万9千円の7割です。1万3千円プラス商品券2千円です。これで満足しないほうがおかしいです。というか、満足しなかったならバチが当たるでしょう。そんな気分でした。前の業者との差額はなんと1万円以上です。そこでいろいろと考えました。2つの業者の違いです。最初に行ったお店での男性との会話で、ヒントになるやりとりがありました。
その男性は「こういうお店を維持するのに1ヶ月400万円くらいかかるんですよ」と話していたのです。この言葉はなにげない言葉ですが、2つの業者の買取金額にこれだけ差が出る要因が隠されています。つまり、2つの業者は家賃という固定費がまったく違うのです。前者の業者は店舗の維持費に400万円がかかり、僕が売った業者は催事業者としての利用料だけです。おそらくかなり違いはあるでしょう。そうした違いがあるのですから、買い取る金額に大きな差が出ても当然です。
皆さん、業者の選び方って重要ですよ。皆さんのお役に立てば幸いです。
じゃ、また。