<偶然とファイト!>

pressココロ上




人間が出会える情報というのは偶然の賜物です。例えば、「いい歌」との出会いです。僕はよく体験するのですが、「この歌、いい歌だなぁ」と思う歌が実はかなり昔にヒットしていた曲だったということがあります。

なぜ、ヒットしていたときに知らなかったかといいますと、たまたま仕事が忙しかったり、ほかのことに夢中になっていたりして遭遇する機会を逸していたからです。僕が切実にそれを感じるのは、やはり90年代です。当時、ラーメン店を営んでいましたので音楽に触れる機会が極端に少なかったからです。

テレビ番組などで「懐かしの唄」というテーマの番組が放映されるときに、そうした感想を持つことが多々あります。当時はテレビを見る時間もほとんどありませんでしたので、歌に限らず当時流行っていたことをあまり知らず、あとから「へぇ、そうだったんだ」と思うことが度々あります。

今はインターネットがあり、多くの名曲を時代の新旧に関係なく聞くことができます。ですから、今の若い方々は名曲と出会える機会が多く、とても幸せなように思えます。この状況はとても素晴らしく凄いことですが、考えようによっては接する名曲が多すぎて、結局は「遭遇する機会を逸する」ことと同じ状況になっています。

誰にも1日は24時間と決まっていますので、接することができる情報は限られています。つまるところ、人間が得られる情報というのはすべて「偶然の賜物」ということになります。

10年くらい前に、ネットでたまたま吉田拓郎さんの「外は白い雪の夜」という歌を知りました。初めて聞いたとき甚く感激したのですが、ヒットをしたのは1978年とのことでした。当時、僕は大学生で時間は有り余るほど持っていましたが、遭遇するチャンスがなかったようです。実に、30年の年月を経て出会うことができました。

当時、吉田拓郎さんに関して強く記憶に残っている出来事があります。僕は拓郎さんの熱心なファンではありませんでしたが、もちろんフォーク界の大物という認識はありました。実は、当時僕は「外は白い雪の夜」という歌は知りませんでしたが、拓郎さんがシングルで発売していました「たえこマイラブ」という歌は気に入っていました。

ある日、大学の友だちと喫茶店でお茶をしていたときに拓郎さんの「たえこマイラブ」が有線で流れてきました。僕は友だちに「拓郎って、ホントいい歌作るよな」って言いましたところ、友だちは少し間を置いてから真顔で

「俺は、モーツァルトのほうがすごい曲を作ると思う」と

返答しました。…人間は育つ環境が違うと感性も変わってきます。

それはともかく、あとから知ったことですが、「外は白い雪の夜」はアルバムの中の一曲で、僕が「たえこマイラブ」を知っていたのはシングルで発表されていたからです。熱心でないファンの典型的な姿です。

今にして思いますと、どうしてこんないい歌を知らなかったのかと不思議ですが、これまで書いてきましたように「偶然の賜物」ですので仕方ありません。

このほかにもたくさん「あとから知った名曲」というのがあるのですが、2週間ほど前にまたまた名曲と出会うことができました。

吉田拓郎さんの「ファイト!」です。

正しくは拓郎さんではなく、中島みゆきさん作詞作曲の「ファイト!」なのですが、拓郎さんが歌ったほうがこの歌の魅力を引き出せているように感じます。拓郎さんが歌いますと、まるで拓郎さんが作ったように感じてしまうほど、溶け込んでいました。

さらに正確に言いますと、イラストつきのyoutubeでの「ファイト!」です。こちらhttps://www.youtube.com/watch?v=kGl9M0_CCqIをご覧ください。この映像は「マナ缶さん」という方のチャンネルなのですが、イラストが拓郎さんの歌声と歌詞とマッチして独特の世界観を訴えてきます。

実は、以前中島みゆきさんの「ファイト!」を聞いたことがあります。失礼とは思いますが正直に言いますと、そのときは心に響いてきませんでした。実は、その後拓郎さんの歌声でも聞いたことがあります。しかし、そのときも今の気持ちほど感激することはありませんでした。

それが2週間ほど前に、たまたまyoutubeでイラストをバックにした拓郎さんが歌っている「ファイト!」を見たときに、心にこみあげてくるものを感じました。これは偏に「マナ缶さん」のイラスト効果に因るものです。

「マナ缶さん」のイラストをバックにした「ファイト!」を聴いてから、拓郎さんの歌声が余計に歌詞にマッチしていると感じ、そして、歌詞とメロディを作った中島さんの才能に感動することになりました。

人がなにかに触れるのは「偶然の賜物」です。もし、「マナ缶さん」のイラストをバックにした「ファイト!」に出会っていなかったなら、「ファイト!」の素晴らしさをわからずに人生を終えていたかもしれません。

「ファイト!」の出だしは「あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのや」です。このときのバックのイラストは悔しそうな表情の少女です。僕は、この画面でいっぺんに心を奪われてしまいました。このあとも歌詞にマッチしたイラストが続くのですが、是非ともご覧になってほしいと思います。

世の中の不条理や弱い人の視点に立った歌詞に心が震えます。鳥肌が立ちます。どうして世の中は公平で平等な社会にならないのでしょう。そんなことを思わさせる「ファイト!」との出会いでした。

偶然って大切ですよね。

ちなみに、中島さんがこの歌を作るきっかけになったラジオ番組はこちらhttps://www.youtube.com/watch?v=LBdlApgTNYE。

今、思い通りにものごとが進んでいない人、ファイト!

おいらも頑張ろ。

じゃ、また。







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