<同意>

pressココロ上




自営業の方々にとっては確定申告の季節ですが、皆さん無事に終わっているでしょうか。僕はもう済ませました。僕は以前、毎年この季節になりますと、確定申告をテーマにしたコラムを書いていました。ですが、よく考えてみましたら、ここしばらく書いていないことに気がつきましたので、久しぶりに書こうと思います。以前は毎年書いていたのに、ここ最近書いていなかったのは「e-Tax」での提出に変えたことが大きいように思います。つまり、「e-Tax」に変えてから確定申告に対する関心が薄れたのです。

なぜ関心が薄れたのかと言いますと、自分でも意識していませんでしたが、確定申告の作成・提出が簡単になったことが大きいように思います。実際のところ、自分の気持ちも定かではないのですが、とにかく確定申告についてあまり意識しなくなったのは確かです。「e-Tax」については2023年の2月に「e-Tax」というタイトルで書いていますので、興味のある方はこちらをご覧ください。

「e-Tax」を利用する前は青色申告会に出向いていましたので、かなり面倒でした。当然ですが、この期間は会場もとても混んでいましたので、時間もかかっていました。今の青色申告会は確定申告の時期は予約制になっていますが、昔は順番どおりに受け付けるやり方でした。当時の会場の風景は、ある種のサロンのような状態でした。年配の方々は毎年確定申告のときだけ顔を合わせるので、話をするのを楽しみにしているふうの方もいましたし、中には待ち時間のためにわざわざ編み物を持ってくる人もいました。その光景は風物詩といえるものでした。

僕はそういう知り合いもいませんし、そういう時間がもったいないと感じるタイプでしたので、「e-Tax」がはじまったことは本当にうれしいことでした。「e-Tax」のコラムでも書きましたが、最初に利用するときは大変でした。YouTubeでいくつかのサイトを調べて、何回も確認をしたのですが、結局は国税庁が公開しているサイトが一番わかりやすかったような記憶があります。「記憶があります」などと書いているのは、今はほとんど何も見ないで提出作業を行っているからです。
少し、自慢です。(^o^)

「e-Tax」は慣れない人には不安かもしれませんが、国税庁の画面に書いてあるとおりに進めれば、きちんと提出までできるようになっています。昔の「お役所仕事」とは違い、使い勝手が進歩しているように感じます。慣れていない方に一つだけアドバイスをするなら、「中断の方法」をまず身につけることをお勧めします。途中まで作成していって、わからないことがあったときに「調べる」もしくは「確認する」ためには、中断方法を知っておくと便利だからです。中断方法を知っていることで、それまで書き込んだことが無駄にならずに済みます。まずはそれさえわかっていれば、あとはスムーズにいくのではないでしょうか。

僕が青色申告会に加入するようになったきっかけは、税理士さんとの契約を解消したことです。ラーメン店時代に売上げが落ちてきてから顧問料が負担になり、解約したのですが、そのときに税理士さんに青色申告会の存在を教えてもらいました。当時、「青色申告会に入っている」と税務署の対応が甘くなる、などと言われていましたが、真相は定かではありません。

僕は青色申告会について、最近まで勘違いしていることがありました。それは青色申告会が「税務署の天下り先」だと思っていたことです。理由は、税務署が事あるごとに「青色申告会への入会」を勧めるからですが、同時に一般職員よりも「理事」のほうが人数が多かったことも要因です。理事という役職名は幹部というイメージがありますが、一般職員が19人に対して理事が32人では、あまりに歪です。

そこでChatGPTさんに調べてもらったところ、なんと「理事」は無報酬ということがわかりました。つまり、天下り先ではないことになります。ほしたら、なして「理事が多いのか」。おそらく地域における名士の方々の名誉職になっているからだと思われます。実際のところはわかりませんが、無報酬であるなら実害はありませんので安心しました。

女優の多部未華子さんが「スマホで確定申告」のテレビCMに出演しています。多部さんはお子さんがいるにもかかわらず、相変わらずきれいなのは驚きです。その多部さんに「スマホで確定申告」と勧められたなら、多くの人が興味を持つのは間違いありません。ですが、慣れない人がスマホで手続きをする際に必ずぶち当たる壁が「個人認証」です。

以前、みずほ銀行のオンラインサービスをスマホアプリで利用しようと思ったときにぶち当たったのが「個人認証」でした。運転免許証やマイナンバーカードなどを利用して手続きを進めるのですが、これがなかなかうまくいきませんでした。当時はまだマイナンバーカードを利用することに対して不安感が強かったので、運転免許証で個人認証を試みようとしていました。ですが、なかなかうまくいきませんでした。そのときにぶつかった壁が、免許証での本人確認でした。

経験のある方もいると思いますが、うまい具合にアプリが示す枠に収まらないのです。これにかなり時間を要しました。それをなんとか乗り越えた先に、さらなる問題が待っていました。免許証の「厚み」を確認する撮影です。免許証を斜めから撮影する必要があったのですが、これがなかなか難しい。結局、免許証での個人認証はあきらめて、マイナンバーカードで行ったのですが、これも一筋縄ではいきませんでした。スマホのNFC(近距離無線通信)機能を使って、マイナンバーカードのICチップを読み取るのですが、いくらスマホをマイナンバーカードに近づけてもウンともスンとも反応しないのです。

しかし、これも慣れでした。当時は不安がありすぎて、ついスマホを動かしてしまっていたのです。今ではコツをだいぶ覚えてきて、スマホをマイナンバーカードにあてがってジッと待つ余裕が出てきました。人間、余裕があるとものごとがうまく進むものです。今は基本的に保険証はマイナ保険証に統一されていますが、ご高齢の方のために紙の代替品も使えるようです。いったい何のためのマイナ保険証への強制移行だったのか、と疑問に思うのも僕だけではないでしょう。

僕は新しいもの好きですので、マイナ保険証はすぐに利用していましたが、少しばかり心配なことがあります。病院などに行ったときは、マイナ保険証を「顔認証付きカードリーダー」に差し込みますが、その際に「同意」を求めてくる場面があります。あの「同意」が心配なのです。

調べたところ、マイナ保険証の情報の流れは「患者→オンライン資格確認システム(以下:国のサーバー)→医療機関」とのことですが、僕はあの画面の意味を「国のサーバーに見せる」ことへの同意だと思っていたわけです。ですので、「同意」を押さなければその病院に行ったことを国のサーバーに見せないので、ほかの医師に見られることもない、という理解でした。

ところが、あの「同意」の本当の意味は、今から診察を受ける医師に国のサーバーに入っている情報(これまで通院した医院や薬の履歴)を見せることに「同意」という意味でした。僕が思っていたのは正反対の意味だったのです。これは驚きでした。もちろん、ここで「同意」を押さないなら医師に見られることはありませんが、国のサーバーに通院情報が蓄積されることは防げません。

そして重要なことは、患者が「見せない」としたことが、その後の医師にもわかることです。つまり医師は「この患者、なにかを隠している」と推測できることになります。これでは、「あとから“同意”を変更できる」としても意味がないように思います。

ドクターショッピングという言葉があります。「同じ症状や病気について、短期間に複数の医療機関や医師を次々と訪れて診察や治療を受ける行為」のことですが、誰しも医師と相性が合わないことはあるはずです。そうしたときに、ほかの医師に診てもらうことが医療側に筒抜けになるのは、患者側として不安な気持ちになります。ただでさえ医師と患者では患者のほうが弱い立場なのですから、情報量が違うのではあまりに不公平です。

治療情報が筒抜けになるという状況は医療側からしますと「一貫した治療ができる」というメリットと思えるでしょうが、患者側からしますと違う感情が芽生えます。実際、僕は嗅覚障害で耳鼻科を3~4カ所回り、最後にようやく納得できる医師に出会ったのですが、もし当時マイナ保険証があったなら、医院を探し回ることができたか、自信がありません。

ドクターショッピングという名称も、医療側がつけた名称のように思います。患者側からしたら、納得できる医師を探すのは当然の発想ですので、このような「ショッピング」という軽いイメージを与える名称はつけないでしょう。納得できる医師を求めている患者はもっと切実な気持ちで探しています。マイナ保険証はまだ途上だと思いますが、患者と医師が対等な立場になるように工夫してほしいものです。

それにしても、ネットでいろいろな手続きをしていますと、いろいろな場面で「同意」を求められることがあります。僕なんて、いつも内容を読まずに押していますが、中にはものすごく長い文章があります。しかも、文章の最後までフリックしないと「同意」の言葉が出てこないものもあります。仕方なく指で幾度もフリックしてようやく最後の「同意」までたどり着くのですが、企業側は本気で読んでもらおうと思っているのでしょうか。

そうは思えませんよねぇ。

じゃ、同意。




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする