私はＨＰ上で脱サラ・独立について体験談を公開し私なりの考えを述べています。そしてメールアドレスも記していますのでたまに感想などをいただくことがあります。中には感想とともに読者が自分の現在の状況を綴り、意見を求められることもあります。
印象に残っているメールに次のようなものがありました。
読者は４０才前半の方でした。
会社の上司と共同出資してラーメン店を始めたのですが、いざ始めてみると売上げは思うように上がらず、そしてその方の一番の悩みは元上司の働きぶりでした。その方が言いますには「上司が働かない」ということでした。
企業で管理職を務めていた人は「管理職の感覚」がなかなか抜けません。管理職ですから現場で働くことよりも「管理する」のが仕事だったからです。しかし脱サラ・独立することは「管理する」こととともに現場で働くことです。その意識転換ができないなら脱サラ・独立はすぐに行き詰ってしまいます。
私にくるメールはほとんどは真面目なものが多く受け取る私にとりましても「新」もしくは「再」発見することもあり勉強になります。そんな中にたまに「あれ？」と思う文章に出会うことがあります。それは「なりすまし」です。
同一人物がメルアドを変えニックネームを変えてメールを送ってくるのです。本人は気がつかないのでしょうが、文章のところどころに「なりすまし」が滲み出ています。別人を装うために不自然になった文章を読んでいますと、その苦心して書いているであろう姿が想像されつい笑みがこぼれてしまいます。ですので私は「なりすまし」の人にも時間が許す限り一生懸命返事を書いています。僕は優しいのです。
最近の新聞投稿で気になったのが、郵政民営化に対する投稿です。
とうとう今月から民営化が実施されたわけですが、投稿は「民営化に疑問を投げかける」内容がほとんどでした。この傾向は新聞にとどまらずメディア全般に言えるようです。テレビニュースなどでも「民営化により住民が不便になった」ことを示す映像を流し特集を組んでいました。
しかし、僕は言いたい！
そもそも、なぜ民営化されたのか。
それは一言で言うならば「国営では立ち行かなくなった」からです。民営化に疑問を投げかけている投稿者は言います。
「民営化により不便になった。値段が上がった」
しかし今までのサービス・値段は国の税金が投じられていたからこそ維持できたものです。その国は今や８００兆円超の借金を抱えている状況です。この状況が未来永劫続けられるはずはありません。だからこその民営化です。
最近になり大手銀行がＡＴＭ手数料を無料化または引き下げを発表しています。多くの人がＡＴＭ手数料には不満を持っていたはずですので喜ばしいことです。この手数料引き下げは市場競争がさせたものです。消費者に支持されない銀行は生き残っていけないからです。その市場競争から逃れていられたのが国営企業です。消費者から支持されなくとも存続できるのが国営企業です。サービスが悪くても存続できるのが国営企業です。その理由は国が保護しているからです。そして先ほども書きましたが、その国は今、借金にあえいでいます。そしてその借金は回り回って国民が負担することになります。郵便局が立ち行かなくなった根本原因はここにあります。こうした状況を無視して表象的な例を取り上げ伝えるメディア・マスコミにも疑問を感じてしまいます。
今週紹介しています「日経新聞の黒い霧」をはじめ、今までに幾つかの新聞というメディアの問題点を指摘している本を読みました。こうした本を読んでいますと、社会の木鐸であるはずの新聞にさえ不信感を持ってしまいます。私たちはマスコミが流す情報にも常に注意をしながら接する必要があります。
先週、「円天」などを展開している企業が強制捜査を受け代表が逮捕されました。代表は過去にも「マルチ販売」で知られた人のようですが、普通の常識ではとうてい「信じられないないシステム」を行っていたようです。そしてそのシステムを信じ込んでいた会員がいます。この企業に限らず過去に詐欺で摘発された事件は全て「常識では信じられない」システムが行われていました。このような事件で被害に遭う人たちも普段なら「信じなかった」かもしれません。しかし、手練手管に長けたセールスマンに取り込まれてしまったのです。
今から約２０年前、豊田商事事件という犯罪がありました。この事件は「金の地金」を利用した悪徳商法でしたが、その被害者はほとんどが独居老人でした。事件のあと１０００万円の被害に遭った一人暮らしの老婦人が落ち込んだ声で語っていました。
「おかしいとは思ったけど…、でもあの人(セールスウーマン）が本当に親切にしてくれたからねぇ…」
悪人は世の中にたくさんいますが、一番許せないのは
「善人になりすました悪人です」
じゃ、また。
４コマ漫画
ジャーック！